3Dプリントによる再生乳房インプラント

ストラタシスとCollPlant、商用サイズの再生乳房インプラントの前臨床試験を発表

米国に本拠を構える3Dプリンタメーカー Stratasys(ストラタシス)は、組織や臓器の3Dバイオプリンティングに特化した再生・美容医療企業 CollPlant Biotechnologies(以下 CollPlant)と提携し、ストラタシスのOrigin 3Dプリンタで造形した商用サイズ(200cc)の再生インプラントを用いた前臨床試験を開始したことを発表した。

Origin 3Dプリンタで造形された乳房インプラント

両社は、2023年4月に提携を発表して以来、Origin 3Dプリンタを再生インプラントの造形に適応させ、200ccの容量で3D造形に成功しており、2025年前半までに研究の初期結果が出ると期待している。また、両社は乳房インプラント用の生体造形の開発に重点を置き、インプラントの製造工程を拡大するソリューションの発見にも取り組んでいる。この研究は、自然の乳房組織の成長を促進し、時間の経過とともに完全に分解するインプラントの能力を試験することを目的としている。

世界の乳房インプラント市場は30億ドルと推定されており、乳房再建と豊胸術は、今日世界中で2番目に多く行われている形成外科手術とされている。現在、最も一般的な豊胸手術や再建手術は、合成シリコン製の乳房インプラントを用いたもので、天然の再生組織を人工的に代用するものであり、合併症のリスクがある。

200ccのバイオプリント再生乳房インプラント

本年初め、CollPlantは現在進行中の前臨床試験から、インプラント内で血管を含む結合組織の発達(新生血管)を示す良好なデータが得られたことを発表。また、インプラント内部で組織の新生が進行していることも観察され、組織の再生が確認された。初期の生分解プロセスが認められ、かつ3D乳房インプラントの元の構造は維持された。有害な組織反応は認められず、開発中のこの新しいインプラントの安全性が確認された。


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