世界初の3Dプリントホテル

フィリピンのルイスグランドホテルは3Dコンクリートプリンタでホテル内にヴィラを建設

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日本でも人気のホテル、フィリピンのルイスグランドホテル(所有者:Lewis Yakich)は、『3D Concrete House Printer』を開発する建築家アンドレイ・ルデンコと共同で、同ホテル内に3Dコンクリートプリント製のヴィラを建設!

10.5m×12.5m×3mの大きさを要する3Dプリント製ヴィラには、同じ3Dコンクリートプリンタで造られる大型ジェットバス付リビングルームと、二つのベッドルーム、もう1タイプのジャグジールームから成る3Dプリント空間となっています。
写真ではコンクリート材を積層しただけの無機質な建物ですが、当然3Dプリント後には様々な内装仕上げが施されるでしょう。

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3Dプリントされた大型ジャグジー(上)と、リビングスペース(下)

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鉄筋や水回りなどの配管関連の施設工事が伴うためプリントを一時的に停止する工程が生じますが、3Dプリント造形自体は合計100時間程度で完了。

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また、アンドレイ・ルデンコ氏は、一年を通して温暖なフィリピンの地は3Dコンクリートプリンタに最適だと語っています。安価な労働賃金と合わせ、プリント材料に地元素材などを利用することで、従来価格の60%程度までの低価格化を実現。これにより、同3Dプリント技術は、途上国などへの普及に期待できるとしています。

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Lewis Yakich氏

貧困問題への対応

低価格・短時間で住宅建設が可能な3Dコンクリートハウスプリンタは、スラム街などの深刻な貧困問題を抱えるフィリピンにとっても有益なプロジェクトと捉えられています。
元々米国で材料科学と建築を学んだエンジニアでもあるルイスグランドホテルオーナーLewis Yakich氏は、この3Dプリント工法をベースとしたビルダー認証を受けており、既に低所得者向けの3Dプリント住宅の建設契約を締結しています。更に同氏は、2年後までに2,000戸以上の低所得者向け3Dプリント住宅の建設を計画しています。


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