3Dプリンター規制法案にハリウッドが異議

3Dプリンター新規制にハリウッドが異議、映画制作への影響で広がる波紋

米国カリフォルニア州議会は、違法な銃器製造を防ぐことを目的に、3Dプリンターへ銃部品の設計データを検知・遮断する機能を義務付ける法案「AB 2047」を審議している。これに対し、映画の特殊効果や小道具を制作するVFX企業が、映像制作や製品開発など正当な用途まで制限される恐れがあるとして懸念を表明し、3Dプリント技術の活用と安全対策の在り方に注目が集まっている。

AB 2047は、3Dプリンターで違法な銃器や銃部品を製造することを防ぐため、STLやCADなどの設計データをプリント前に解析し、銃器と判断した場合は造形を自動的に停止する機能をメーカーへ求める法案である。州は2028年までに検知性能の基準を策定し、その後は基準を満たした機種のみ販売できる制度を目指している。

しかし、この法案に対して映画業界を中心としたVFX企業は、「銃器に似た形状」のデータまで誤って検知される可能性があると指摘。映画の小道具やロボット、アニマトロニクス、機械部品などには銃器と似た形状の部品も多く、設計データだけで用途を正確に判別することは容易ではないためだ。法案でも誤判定が発生することを前提としており、その許容範囲は今後策定される性能基準で定められる予定である。

さらに、未公開映画の小道具や製品開発中の設計データには重要な機密情報が含まれることから、検知機能がどのようにデータを解析・管理するのかについても業界は強い関心を示している。設計データを外部へ送信せず、3Dプリンター本体だけで判定する方式も提案されているが、運用方法や透明性の確保は今後の課題となる。
修正版の法案では、映画制作や航空宇宙、医療など特定分野向けの専用機を対象外とする例外規定も追加された。ただし、多くの企業や教育機関、クリエイターは一般向けの3Dプリンターを利用しているため、例外規定だけでは十分ではないとの見方もある。


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