米陸軍第101空挺師団、次世代ドローンの開発に3Dプリンティングを活用
米陸軍第101空挺師団(Air Assault)が、3Dプリント技術を駆使して新たな小型無人航空機システム(sUAS)を製造している。これは大規模な訓練演習「Operation Lethal Eagle」に向けた取り組みであり、ケンタッキー州フォート・キャンベル内のイーグルワークス(EagleWerx)応用戦術イノベーションセンターで実施されている。
兵士たちは、既存のドローンよりも汎用性・耐久性が高く、必要に応じて使い捨て可能な機体を求めていた。そこで同師団とイーグルワークスの担当者は、約100機の小型ドローンを3Dプリントし、従来よりも大幅にコストを抑えながら実験を進めている。
今回実施された「Operation Lethal Eagle」は、21日間に渡り実施される厳しい訓練演習であり、師団全体の戦闘力向上や大規模・長距離の空中強襲作戦能力(L2A2)の確立を目的としている。第2モバイル旅団戦闘チームでイノベーション担当将校を務めるアンドリュー・ブロムクイスト大尉は、3Dプリントされた軍用ドローンが実際に兵士たちの手に渡ることを楽しみにしているとし、「兵士による複数回の試用やデモ飛行を経て、すでに良好なフィードバックを得ています。従来のドローンを熟知した兵士達も、その性能に驚いていた」と語っている。
この取り組みは今後も継続され、今春の終わりにルイジアナ州フォート・ジョンソンで予定されている「Joint Readiness Training Center(JRTC)」での大規模訓練に向けたさらなる実験と改良が進められる見込みである。3Dプリント技術を活用した軍用ドローンの開発は、コストの削減と製造スピードの向上だけでなく、任務に即応できる機体設計の自由度も高める可能性を秘めている。今後の実用化と量産化に向けて、さらなる成果が期待される。
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