農業機器メーカーがトラクター部品を3Dプリント

オーストラリアの大手農業機器メーカーが3Dプリンタでトラクター部品を生産

山岳地帯や草原地帯の耕作に長けた農業用機械を製造・販売するオーストリアの Lindner Tractor Company(リンドナー・トラクター)は、3Dプリント・サービス・プロバイダーである WESTCAM と協力し、Voxeljetの「HSS(高速焼結)」3Dプリント技術を利用して、同社の最新トラクター用にカスタマイズされたジョイスティックとコントロール・レバーを製造。年間300本の生産を目指している。

従来の農業機械では、このような部品の製造に射出成形を利用していたが、同社はコスト面や生産効率の悪さから従来の方法に限界を感じていた。また、リンドナーには顧客からの個別の要望に合わせカスタマイズされたソリューション(特殊な少量部品の生産)が必要であり、射出成形に代わるより柔軟で費用対効果の高い代替案を模索していた。

Voxeljetの長年のパートナーであるWESTCAMは、この問題を解決するため、HSS 3Dプリンティング技術を用いた部品生産を提案。
3Dプリンティング技術は、高価で時間のかかる金型を使用することなく、機能的なプラスチック部品を製造することに長けており、さまざまなデザインバリエーションや高度に個別化された製品の迅速な生産が可能なため、最小限の投資で新しいプロトタイプの作製が容易になった。

さらに、HSS 3Dプリンティング技術には拡張性があり、連続生産にも適している。3Dプリント生産に最適化された部品は、効率的にバッチ生産が可能で、同社の年間需要である約300ユニットに対応。このソリューションにより、生産コストを削減するだけでなく、組み立て工程を合理化し、顧客固有の要件をシームレスに統合することを可能にした。


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