GEエアロスペース、3Dプリント技術で大量需要に対応

GEエアロスペース、3Dプリント技術でLEAPエンジンの大量需要に対応

米国の GE(ゼネラル・エレクトリック)の航空機エンジン事業を中核とする GE Aerospace(以下 GEエアロスペース)が2024年第3四半期の決算を発表。前年同期比6%の売上成長を達成した。特に、3Dプリント技術を導入したCFM LEAPエンジンが市場で圧倒的な需要を集め、同エンジンの受注バックログが1万基を超える規模に達したことが注目されている。

LEAPエンジンは、GEとフランスの航空機メーカー Safran(サフラン)の合弁企業 CFMインターナショナルによって開発され、エアバス A320neo、ボーイング 737 MAX、COMAC C919といった航空機に搭載されており、燃料ノズルにGEの3Dプリント技術が活用され、軽量化と耐久性の向上を実現している。

第3四半期には、アイルランドの航空機リース企業 Avolon(アボロン)がA320機向けに150基の「LEAP-1A」エンジンを発注するなど、LEAPエンジンの注文が加速している。
これに対応するためGEエアロスペースは、生産能力拡大に約6億5000万ドルを投資し、その後も1億ドル以上をメンテナンス、修理、オーバーホール(MRO)施設に追加投資している。

サプライチェーンの課題も影響し、2024年第3四半期のエンジン納入は前年同期比4%減少、LEAPエンジンの納入も6%減少となったが、前年同期比での減少にもかかわらず、エンジン納入数は前四半期から20%以上増加しており、同社は今後も生産体制を強化して需要増に応えるとしている。

GEエアロスペースが有する既存のMRO(整備、修理、オーバーホール)施設では、LEAPエンジンの需要拡大に伴い作業効率の向上を目指しており、ブラジルのMRO施設では作業プロセスの見直しによりリードタイムを約50%削減する成果を上げた。さらに、2024年にはポーランドにLEAP専用の新しいMRO施設の開設を予定している。


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