- 2026-8-15
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3Dプリント技術で内部構造や回転機構まで再現した実寸大エンジン模型の開発事例
3DP id.artsを運営するアイディーアーツ株式会社は、現存するターボシャフトエンジンをモチーフとした実寸大の高精密エンジン模型を開発しました。3Dプリント技術を活用した本作品は、外観だけでなく内部構造や回転機構まで忠実に再現しているため、展示模型としての迫力はもちろん、航空機エンジンの構造や動力伝達を「動かして理解できる」模型として、技術教育や研修、展示用途にも活用できるモデルに仕上げています。

限られた資料から、実機構造を3Dモデリングで再構築
今回開発したのは、ヘリコプター用ターボシャフトエンジンをモチーフにした実寸大の3Dプリント模型です。開発にあたっては、詳細な設計図面や3D CADデータが揃っている状況ではなく、限られた資料や写真などをもとに、外観形状はもちろん、主要ユニットの配置や内部構造、回転系統の関係性まで検証しながら、エンジン全体を3D CAD上で高精度に再構築しました。
こうした限られた情報から精密な3Dモデルを構築できる背景には、アイディーアーツが長年にわたり培ってきた、3Dモデリングや3Dプリント技術に関する専門的なノウハウがあります。 写真や断片的な資料から形状や構造を読み取り、部品同士の位置関係や機構としての整合性を検証しながら3Dデータへ落とし込むことで、十分な設計資料が得られない場合でも、目的に応じた高精度な3Dモデルを構築することができます。今回のエンジン模型でも、これまで数多くの精密模型や3Dプロダクト開発で蓄積してきた経験を活かし、単に外観を似せるのではなく、実寸大でのスケール感、各部の構成、内部機構、さらに可動部分の成立性まで考慮した3Dモデリングを行っています。

独自のノウハウにより限られた資料から精密なモデリングを実現
生成された3Dデータをベースに、各部品を3Dプリンターで製作するための分割方法や造形方向、組立公差などを最適化することで、実寸大という大型の3Dプリント模型でありながら、高い再現性と精密な可動機構を両立しています。
実寸大でも高精度を実現する3Dプリント技術
大型模型では、サイズが大きくなるほど部品精度や組立精度の確保が難しくなります。
そこで本プロジェクトでは、実機形状をそのまま再現するのではなく、3Dプリント技術に適した設計へ最適化しました。
部品の分割方法や造形方向、肉厚、接合方法、組立公差、メンテナンス性まで考慮し、実寸大でありながら高い寸法精度と組立性を実現。また、部品ごとに求められる精度や強度、表面品質に応じて複数の3Dプリント方式や材料を使い分けることで、複雑な曲面や補機類、細かなボルト形状まで高精密に再現。ベアリングなど耐久性が求められる一部の駆動部品を除き、主要部品のほぼすべてを3Dプリンターで製作しています。

「見る模型」ではなく、「動かして理解する模型」
本模型の大きな特徴は、単に外観を忠実に再現した静態模型ではなく、実際に内部機構を動かしながら、エンジンの構造や動力伝達を理解できる可動式のエンジン模型として設計していることです。
エンジン本体には、実機の構造を参考にした2軸の回転機構を組み込み、それぞれの軸が回転できる構造としました。外観からは分かりにくいシャフトや回転部品の関係を実際の動きとして表現することで、複雑な航空機エンジン内部の仕組みをより直感的に理解できます。
特に設計に時間を費やしたのが、ギアボックス内部のギアトレインです。 ギアボックスについても詳細な設計図面が揃っていたわけではないため、限られた資料から各ギアの配置や軸の位置関係、回転方向、ギア同士の噛み合いなどを読み取り、そこから成立すると考えられるギア構成を検討しました。

さらに、得られた情報をもとに各ギアの外径や歯数、モジュール、軸間距離、減速・増速比などを計算し、複数のギアが機構として正しく連動するよう3D CAD上で設計・検証しています。単に資料上で確認できるギアの形を再現するのではなく、実際に回転させた際の噛み合いや回転方向、各軸への動力伝達まで考慮することで、限られた情報から可能な限り実機の構成に近づけました。
完成したギアボックスでは、動力系やアクセサリー系の軸を回転させると、内部に配置された複数のギアが噛み合いながら連動して回転します。カットモデルとして内部を見せるだけでなく、「どの軸が回ると、どのギアを介して、どこへ回転が伝わっていくのか」を実際の動きとして確認できることが、この3Dプリント模型の大きな特徴です。
こうした可動機構と内部構造の可視化を組み合わせることで、ターボシャフトエンジンの構造や動力伝達を理解するための技術資料・教育教材としての価値を提供できる模型に仕上げています。

展示・教育・技術説明まで幅広く活用できるエンジン模型
航空機用エンジンは、内部構造が非常に複雑で、図面や写真だけでは理解することが容易ではありません。本模型は、内部構造を可視化するとともに、可動機構を組み合わせることで、部品の配置や回転の流れ、ギアによる動力伝達を立体的かつ直感的に理解できる構成となっています。
そのため、展示会や企業ショールームだけでなく、航空機関連企業での技術説明、教育機関での教材、研修設備、博物館や科学館などの展示資料としても高い活用価値があります。
専門技術者には構造理解を深める教材として、一般の来場者には航空機エンジンの仕組みを分かりやすく伝える展示物として、多様なシーンで活用できるエンジン模型です。

補器類などもすべて3Dプリントで精密に再現
用途や目的に合わせたエンジン模型を一貫開発
アイディーアーツ株式会社では、今回紹介したような実寸大で高精密な可動式エンジン模型をはじめ、用途や目的に応じたさまざまなエンジン模型の企画・設計・製作に対応しています。
内部構造まで忠実に再現した高精密モデルはもちろん、展示スペースに合わせた縮尺模型、教育用途に特化したカットモデル、イベント向けの大型模型、親しみやすいデフォルメ模型など、ご要望に応じた設計が可能です。
また、設計図面や3Dデータが十分に揃っていない場合でも、限られた資料や写真、寸法情報などをもとに3Dモデリングを行い、3Dプリント技術を活用した高品質な模型を開発します。
設計から3Dモデリング、造形、組立、塗装、可動機構の設計まで一貫して対応し、「伝えるための模型」「理解を深めるための模型」として、お客様の目的に最適なソリューションをご提案します。

航空機やエンジンをはじめ、複雑な機械構造を再現した高精密模型、大型3Dプリント模型、可動模型などの開発をご予定でしたら、ぜひ弊社へご相談ください。構想段階や限られた資料しかない案件についても、実現方法の検討からサポートいたします。
お問い合わせはこちらから
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