Divergent、独自開発の大型金属3Dプリンター「Monolith One」で量産体制を大幅強化
米国の先進製造企業 Divergent Technologies は、航空・防衛・自動車分野の重要部品をより速く安定して生産するため、独自開発の大型金属3Dプリンター「Monolith One」を発表し、米カリフォルニア州ロングビーチに第2工場を開設した。

金属3Dプリント技術の代表的な手法であるレーザー粉末床溶融結合法、いわゆるLPBFを採用した「Monolith One」最大の特徴は、12基の2kWレーザーによる合計24kWの高出力レーザーと、700×700×835mmの大型造形エリアである。一般的な金属3Dプリンターでは難しかった大型部品や高い生産性を必要とする部品に対応しやすく、アルミニウム、ニッケル、鋼、チタン系合金など、産業分野で広く使われる金属材料にも対応。Divergentが展開する「DAPS」と呼ばれる独自の生産システム(設計、解析、3Dプリント、組立、品質管理を一体化)に組み込むために開発された。

同社はすでにカリフォルニア州トーランスの本社で6台のMonolith Oneを稼働させており、ロングビーチに開設した約43万平方フィートの第2工場では、今後2年間で64台を追加導入する計画である。これにより、防衛および民間向けプログラムにおける年間生産能力を8倍に高めるとしている。

この動きは、航空・防衛・自動車産業にとって大きな意味を持つ。たとえば航空分野では、軽くて強い部品を作ることが燃費や性能の向上につながり、防衛分野では必要な部品を短期間で増産できる体制が重要になる。また、自動車分野では、従来の鋳造や切削では作りにくい構造部品を、より少ない部品点数で作れる可能性がある。
今後の焦点は、Divergentのような統合型の3Dプリント技術が、どこまで幅広い産業に広がるかである。金型や専用設備に依存しない生産体制が実現すれば、部品の開発期間短縮、在庫削減、サプライチェーンの柔軟化につながる可能性がある一方で、品質保証、材料認証、コスト管理、人材育成といった課題も残る。
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