Bambu Labがセキュリティアップデートを発表、新たな保護機能で第三者制御を制限し安全性を強化
3Dプリンタメーカー Bambu Lab は、新たにリリースしたファームウェアアップデートによって3Dプリンタの重要な操作に「認証・認可保護機能」を導入することを発表した。本アップデートにより、プリンターのバインド(登録)やファームウェアのアップグレード、リモート動画の閲覧、LANやクラウド経由のプリント開始、ファンや温度といった設定変更など、重要な操作には正式な認可が必要となる。これに伴い、第三者ソフトウェアのアクセスが制限されるため、一部のユーザーはこれまで利用していたソフトウェアやハードウェアとの互換性に影響が出る可能性がある。
プレスリリース:https://blog.bambulab.com/firmware-update-introducing-new-authorization-control-system-2/
Bambu Labは自社のブログ上で、このセキュリティ強化によってサイバー攻撃やリモートハッキングのリスクを軽減する狙いがあると説明している。今回のアップデートはベータ版が先行リリースされ、正式版は1月23日に公開予定となっている。また、このファームウェアに対応するために「Bambu Studio」と「Bambu Handy」のアップデートも必要になるという。PシリーズやAシリーズなど他機種への適用時期は未定だが、Bambu Labによれば、今後のすべての新型3Dプリンタに標準機能として搭載するとしている。
一方で、この新機能によって第三者ソフトウェアからプリンターを直接制御できなくなる点については賛否が分かれそうだ。既存のAPIを使っていたユーザーに対し、その代替策として「Bambu Connect」を推奨している。Bambu Connectでは、Bambu Studio以外のソフトウェア上からエクスポートしたスライスファイルを開いてプリンターに送信し、プリントを開始することができる。従来のAPI連携ほどの利便性はないかもしれないが、最低限の連携機能を提供することで3Dプリントの操作性を確保する狙いがうかがえる。
3Dプリント技術は高度な造形を手軽に実現できる一方、ネットワーク経由でのリモート制御が広がるにつれ、セキュリティリスクも増大している。今回のBambu Labの取り組みは、3Dプリンタの安全性向上と自由度のバランスを探る一例といえるだろう。ユーザーコミュニティがこの変更をどのように受け止めるか、今後の動向が注目される。
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