- 2013-11-13
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Autodeskが公開したWebGLベースの簡易3Dモデラー「Project Shapeshifter」
WebGLベースのこのモデラー、対応ブラウザ(GoogleChrome、FireFox等)の画面上から、スライダー操作のみで3Dモデルを構築する簡易的なモデリングツールです。
早速、このツールを使ってモデリング~3Dプリントした様子をレポートいたします。ツールの操作方法についても、簡単に解説しています。
『Project Shapeshifter』の利用はこちらから
今回出力した造形品は下図。
検証用出力のため、造形時間を出来る限り短くできる小物にしました。造形物のモデリング~プリントの様子については、ツール解説後にまとめています。
「Shapeshifter」の基本操作
ブラウザ画面右側にあるスライダと、画面下部にあるプリセットの選択で全てのモデリングは完結してしまいます。画面上部にある「Templates」には、Vase(花瓶)、Bowl(椀)、 Ring(指輪)、 Bracelet(腕輪)、 Plate(皿)、Candlestick(ローソク立て)が用意されていますが、デフォルト(初期画面に表示されるプリミティブ)から操作を行う方が簡単でしょう。
「Randomize」ボタンはその名の通り、ランダムに様々な形状を表示してくれます。
下図のように、縦方向と横方向にセグメントの分割数をコントロールできます。このセグメントの分割レベルが、下部プリセット形状の影響数に比例します。
その他、ツイスト(ひねり)やWave(形状の凹凸)をコントロールすることが可能です。
「Advanced Controls」メニューからは、ひねりや凹凸の精度調整等が可能。スライダを動かせばリアルタイムで処理されるので直観的です。
※Macでの利用について
今回の検証データは全てWindows7ベースで制作しましたが、手元にあったMacbook Air/GoogleChromeでも問題無く利用できました。Safariでは利用できないため、Google Chromeをインストールしてお使いください。
ボトム(底面)の開閉や、Lip(小口仕上げの有無)もボタン一つで選択できるので、これは以外と便利です。
幾つかの工程を重ね、こんな形状も簡単に出来てしまいます。
造形したモデルは「Download Model」ボタンから書き出すことが可能。
フォーマットは「.obj」形式のみですが、書き出しサイズと軸方向の選択が可能です(モデリングソフトを介してstlコンバートするのであれば、サイズ等はあまり気にしなくても大丈夫ですね)。
また、形状は「Share Model」ボタンからWeb上で共有が可能になります。
URLが表記されるため、これをそのままコピペすれば、自分が作った3Dデータを他ユーザーへシェアすることが可能になります。これは何気に良い機能です!
今回は、出力用にモデルデータ調整を行うため、一旦3D Studio Maxにインポートしました。細部の微調整等後、stlフォーマットで書き出し。
エクスポート前に、テストレンダリング(VRay)
頂点やポリゴンの破たんもなく、綺麗にモデリングされています。
エクスポートしたstlデータは、netfabbや複数のデータチェックツールでもエラーチェックを行いました。
Shapeshifterの実機検証用出力データはこちら
上記モデルをテスト造形しようと思いましたが、造形時間が43時間もかかるため、検証用にこちらの簡易モデルを利用しました。
造形過程
造形直後の状態ですが、問題なく綺麗に造形されています。
今回造形したのはこのエッグスタンド。出力後さっそく実使用し、半熟卵を美味しくいただきましたw
今回は検証用のテスト造形だったためこのような小さな物で済ませましたが、時間がある時にもっと大物も造形してみたいと思います。
ランプシェードや花瓶など、3Dプリントらしいメッシュ構造なども簡単に造形出来てしまいます。
今回出力に使ったstlデータは下記にアップしておきますので、興味がある方は自由にご利用ください。
Shapeshifter stlデータ
これだけ良くできているので、是非開発環境を公開してほしいですね。プリセットデータの追加や、機能追加等をユーザー間で共有できるようなオープンソースとなれば楽しそうです。
環境が公開されるようなことがあれば、是非弊社でも機能追加等を実施してみたいところです。
余談ですが、シェイプシフターと言う名称を聞いて、海外ドラマ「FRINGE」を思い出してしまうのは私だけでしょうかw
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