- 2026-9-19
- 最新情報
世界の3Dプリンター市場は6四半期連続で拡大、材料・サービス需要が成長をけん引し44.8億ドルに到達
3Dプリンター市場の動向と成長性を把握するため、米国の調査会社 Additive Manufacturing Research(以下 AM Research)が、2026年第2四半期の世界市場を分析。市場規模は44.8億ドル(約7,028億円)に達し、前年同期比12%増、6四半期連続の成長となった。

世界のアディティブ・マニュファクチャリング(AM)市場は、近年の停滞や業界再編を経て、緩やかな回復を続けている。AM Researchは、市場をメーカー、造形方式、地域、用途別に追跡しており、装置だけでなく材料やサービスを含めて市場全体を分析。市場規模は2025年第1四半期の約39.3億ドル(約6,165億円)から、同年第2四半期40.1億ドル(約6,291億円)、第3四半期41.1億ドル(約6,448億円)、第4四半期43.5億ドル(約6,824億円)へ拡大し、2026年第1四半期の約44.1億ドル(約6,918億円)を経て、第2四半期には44.8億ドル(約7,028億円)へ達した。約1年3カ月で14%近く拡大した計算となり、急激なブームではないものの、安定した成長基調が鮮明になっている。

分野別では、金属AM市場が前年同期の15.9億ドル(約2,494億円)から18.1億ドル(約2,839億円)へ拡大し、樹脂系AM市場も24.2億ドル(約3,797億円)から26.8億ドル(約4,204億円)へ伸びた。特に注目されるのがサービス市場で、造形受託や部品製造などを含む売上高は21.9億ドル(約3,436億円)から25.0億ドル(約3,922億円)へ増加し、市場全体の半分以上を占めた。つまり現在の成長は、3Dプリンター本体を販売するだけでなく、3Dプリンター材料を使って実際の部品を生産し、顧客へ提供するビジネスが大きく支えている。
この変化は、3Dプリンターが試作品を作る装置から、最終製品や交換部品などを生産する製造設備へと用途を広げている流れとも重なる。米国では2026年8月の製造業PMIが54.6となり、8カ月連続で拡大しており、製造業全体の回復も追い風となっている。3Dプリンター市場の成長が単なる装置需要ではなく、実際の生産活動と結び付き始めている点は重要である。
一方で、成長がこのまま続くとは限らない。米連邦準備制度理事会(FRB)は9月16日に政策金利を0.25ポイント引き上げ、3.75~4.00%とした。金利上昇は企業の設備投資コストを押し上げ、高額な産業用3Dプリンターの導入判断を遅らせる可能性がある。今後は装置販売だけでなく、3Dプリンター材料、ソフトウェア、受託造形、量産サービスまで含めた総合的な市場が、3Dプリンター産業の成長を左右することになりそうだ。
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