米海軍が金属3Dプリント部品を実用化、航空機整備の待ち時間短縮へ
ノースカロライナ州チェリーポイント海兵隊航空基地にある米海軍の航空機整備拠点であるFleet Readiness Center East(FRCE)は、航空機の整備時間を短縮し、部品不足に左右されにくい運用体制を築くため、飛行認証を受けた金属3Dプリント部品を艦隊へ初めて納入した。

今回納入されたのは、米海兵隊が運用する攻撃ヘリコプター AH-1Z Viper 向けの兵装パイロン用フィッティング、垂直離着陸機 V-22 Osprey の主脚修理用フィッティング、戦術輸送機 C-130 Hercules 向けのブランキングプレートの3種類で、いずれも「非飛行重要部品」と位置づけられるが、航空機に搭載して使うためには、通常部品と同じように安全性や品質の確認が必要となるが、FRCEはNAVAIRの積層造形チームや各機種の支援チームと連携し、金属AM部品の製造認証を取得した。

金属3Dプリント技術は、従来の切削加工や鋳造と比べ、必要な形状をデータから直接作れるため、少量生産や補修部品の製造に向いている。特に重要なのは、FRCEが認証・製造・品質確認までの工程を6カ月未満で完了した点にある。航空機部品は安全基準が厳しく、単に形が作れるだけでは使用できないため、材料、造形条件、強度、品質管理、運用上の安全性を確認し、現場で使える部品として認められる必要がある。今回の成果は、3Dプリント技術が試作だけでなく、航空機整備の実用品として使える段階に入っていることを示している。
この取り組みの背景には、従来のサプライチェーンだけでは、必要な部品をすぐに入手できないという課題がある。古い機体や特殊な軍用機では、部品の製造元が限られ、納期が長くなることもある。そこで3Dプリンターを整備拠点内に置き、必要な部品を必要な時に作るオンデマンド製造が注目されている。

FRCEは今後、アルミニウムに加えてステンレス鋼への対応も進める予定で、ステンレス鋼は強度や耐久性に優れるため、より幅広い航空機部品や支援装備の製造につながる可能性がある。
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