3Dプリント技術を加速する革新的ソフト登場

3Dプリント技術の課題であるデータ準備を自動化し誰でも扱える環境へ進化

産業用インクジェット技術を展開するミマキエンジニアリングは、3Dプリンターの造形に必要なデータを自動で最適化するクラウドソフト「Mimaki 3D Print prep Pro」を大幅に進化させた最新版「3DP3v2」を、2026年6月より提供開始する。

CG生成データを調整せずに3Dプリントしたサンプル(左) データを調整して3Dプリントしたサンプル(右)

近年、3Dプリント技術は急速に普及し、試作品の製作だけでなく、製品の量産、医療、建築、さらには個人クリエイターの分野にまで活用が広がっている。しかしその一方で、「データ準備」という工程は依然として大きな課題となっている。CADや3Dスキャンで作成されたデータは、そのままでは造形できないケースが多く、形状の欠損や表面構造の乱れを修正する必要があるが、この作業には専門知識と時間が必要であり、さらに高機能ソフトは高価で操作も難しいため、導入の障壁となっていた。
こうした課題を解決するために開発された3DP3v2は、誰でも簡単に扱える3Dプリント環境を実現するための大幅な機能強化が施されている。

中実の造形物(左)と格子構造の造形物(右)

第一の特長は、内部構造を自動で格子状に変換する機能である。従来の中空や中実構造に加え、複数のパターンから選択できる格子構造を採用することで、軽量化と強度のバランスを最適化。さらに柔軟な材料と組み合わせることで、クッション性や布のような柔らかさを再現することも可能となり、家具やシューズなどの試作精度を大きく向上させる。

ロボットアームの先端形状の試作イメージ

第二に、ドローンなどで取得したLiDARスキャンデータを直接3Dプリント用データに変換できる機能を搭載。これにより、地形や建築物、遺跡などのデジタルデータを簡単に立体化でき、これまで複雑だった工程を大幅に短縮できる。

CTスキャンデータから3Dプリントまでのワークフロー例

第三に、CTスキャンデータから3Dプリント用データへの変換を一つのソフトで完結できる点である。従来は複数のソフトを経由する必要があったが、この工程を統合することで、医療分野では患者の内部構造を再現したモデルを迅速に作成できるようになり、治療検討のスピード向上に寄与する。また研究分野でも、生物や文化財の内部構造を分かりやすく可視化できる。

さらに今回のアップデートでは、クラウドだけでなくオフライン環境でも利用可能となった。これにより、機密性の高いデータを扱う現場でも安心して3Dプリント技術を活用できるようになり、知的財産リスクの低減にもつながる。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けするニュースレターへの登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る