密閉型3Dプリンター向け外部フィルターユニット

HEPAと活性炭で微粒子やVOCを低減する新型フィルター装置「3D Printer Filtration System V1」

中国の3Dプリンターアクセサリーメーカー Mintion は、密閉型3Dプリンターの造形時に発生する微粒子やVOCを低減するデスクトップ型FFF方式3Dプリンター向けの外付け空気濾過装置である外付け空気濾過ユニット「3D Printer Filtration System V1(以下 V1)」を発売した。

FFF方式の3Dプリンターは、樹脂フィラメントを熱で溶かして積み重ねるため、造形中には目に見えにくい超微粒子や、臭いの原因にもなるVOC(揮発性有機化合物)が発生する場合がある。EPA(人の健康と環境保護を目的とした米国の行政組織)も、3Dプリンターの造形工程ではガスや微粒子が発生し、吸い込むことで健康リスクにつながる可能性があると説明している。
V1は、粗いゴミを受け止めるプレフィルター、超微粒子を対象とするH13 HEPAフィルター、VOCを吸着する活性炭フィルターの3段構成を採用している。さらに、最大60m³/hの風量を生む遠心ファンを搭載し、密閉型3Dプリンターの庫内空気を外部ユニットへ送り、段階的に濾過する仕組みだ。

特に注目すべき点は、ABSやASA、ナイロンなど、造形時のにおいやVOCが課題になりやすい材料への対応である。Mintionは、ABSやASAから発生しやすいスチレン、ナイロン系材料から発生しやすいカプロラクタムを主な対象としており、これらの材料を多用するユーザー向けに、活性炭層を増やすフィルター構成も提案している。研究報告でも、ABSではスチレン、ナイロン系ではカプロラクタムが主要なVOCとして挙げられている。

対応機種については、標準で「Bambu Lab P1S」と「X1C」向けコネクターを同梱し、「Bambu Lab H2S」、「Bambu Lab H2D」、「Bambu Lab P2S」のほか、一部のCreality、Elegoo、Prusa製エンクロージャー向けアダプターも用意されているため、3Dプリンター本体を改造せず、外付けで空気対策を追加できる。

Bambu Lab P1Sと空気品質モニターを使用し、PLA、PETG、ABS、ASAで1〜1.5時間の造形を行ったMintionの社内テストでは、PM1.0、PM2.5、TVOCを5分ごとに記録した結果、V1を35〜50%のファン出力で運転した場合、フィルターなしの状態と比べて粒子やTVOCの数値が低く、安定した推移を示したという。


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