再生医療・創薬研究に対応する多機能バイオ3Dプリンター「TissuePro」
スイスのバイオファブリケーション企業 TissueLabs は、再生医療、がん研究、薬効試験、培養肉開発など多岐にわたる分野に向けて設計された新型バイオ3Dプリンター「TissuePro(ティッシュプロ)」を発表した。同製品は現在予約受付中で、2025年8月より順次出荷が開始される。
本機最大の特徴は、5つの独立したピストン駆動式押出ヘッドを搭載しており、各ヘッドが0.1μL単位で高精度な材料吐出を行える点である。一般的な空圧式とは異なり、ピストン式はキャリブレーションの頻度を大幅に削減し、研究者がより造形作業に集中できる環境を提供する。さらに、独自のバイオインク混合モジュール「Mixtrusor」を搭載しており、複数の素材を同時に吐出し、勾配構造や層構造を持つ複雑な生体組織の再現を可能にしている。
TissueProの主な機能
- 同時多素材プリント対応(同軸・三軸押出を含む)
- 365nm~810nmまで対応する5波長の光硬化モジュール
- 4℃~60℃対応の温度制御機能(ヘッド・ベッド両方)
- マルチヘッド制御を自動化する統合ソフトウェア
TissueProは、初心者から上級研究者まで幅広いニーズに応えられるよう設計されており、研究現場での操作性と再現性を大きく向上させている。
TissueLabsの創業者でCEOであるDr. Gabriel Liguori氏は、「TissueProはこれまでの学びを形にした再発明の成果です」と語っている。
関連記事
3DP id.arts の最新投稿をお届けするニュースレターへの登録はこちら
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp