- 2024-6-28
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英国政府、金属3Dプリンタなどの新技術に対する新たな輸出規制を導入
英国政府は、金属3Dプリンタ、半導体、量子コンピューター、極低温冷却システムなどの新技術に対する新たな輸出規制を導入した。この新しい規制により、軍事用途と民生用途の両方に使用できる技術や軍事関連製品の輸出が制限される。
3Dプリント技術に関しては、レーザー、電子ビームまたは電気アークを使用する金属3Dプリンタが規制の対象となる。また、これらの技術の使用・開発、または生産を目的としたソフトウェアの輸出も禁止される。今後、英国国外にこれらの技術を輸出するにはライセンスが必要とされる。
英国輸出管理合同ユニット(ECJU)が実施するこの規制は、輸出管理(改正)規則2024(ECO2024)に基づき、2024年4月1日に施行された。これらの変更は、経済および国家安全保障上の目的のために先進技術を保護し、維持するために輸出規制を強化するという世界的な傾向を反映したものである。また、世界情勢の不安や海運への脅威が高まる中、英国国内で強固な3Dプリンティングのサプライチェーンを構築しようとする取り組みの高まりを象徴するものでもある。今回の改正は、英国の輸出規制を米国や EU加盟国など、志を同じくする国々の規制と整合させることを目的としており、フランス、スペイン、オランダは最近、先進技術に関する一方的な輸出規制を実施した。これらの規制は、EUのデュアルユース規制で規定されている軍民両用品の範囲を超えて輸出制限の対象を拡大している。
この改正により、金属または金属合金の部品を製造するために設計された3Dプリンタの輸出は、不活性ガスまたは100Pa未満の真空を使用して大気制御を行う場合、制限されることが明記された。対象となる3Dプリンタには、内部カメラ、パイロメーター、放射計、分光計などの工程監視装置や、クローズドループ制御システムも搭載されている。後者は、監視ツールからのリアルタイムフィードバックに基づいて3Dプリンティングのパラメータを調整する。この制限は、集積回路や半導体製造に使用される機器(ドライエッチングやマイクロイメージングなど)を含む半導体技術の輸出も制限している。また、ハードウェアだけでなく、これらの技術の開発や生産に使用されるソフトウェアの輸出や「電子的手段による移転」も禁止されている。
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