3Dプリント製夜専用マウスピース

お守り入れ歯、3Dプリント製の夜専用入れ歯型マウスピース「おやすみ入れ歯」の製作数が2倍に

歯科技工所を運営する株式会社お守り入れ歯は、日本初の夜専用入れ歯型マウスピース「おやすみ入れ歯」を2022年8月より提供開始して以来、その製作数が約2倍に増加したことを発表。「おやすみ入れ歯」は、口内環境の整備やフレイル予防、夜のストレス解消に寄与する製品として高く評価されている。

夜専用「おやすみ入れ歯」を着用した口元

3Dプリンタで作る柔らかい入れ歯の需要が増加

「おやすみ入れ歯」は、柔らかい素材で作られた夜専用の入れ歯型マウスピースであり、2022年8月の提供開始以来、口コミによる広がりによりその製作数が約2倍に増加。この製品は、現在使用中の入れ歯をスキャンし、3Dプリンターで全く同じ大きさと形状の入れ歯を複製することで、最短4日で製作が可能。

部分入れ歯も製作可能

2023年10月に実施したアンケートでも、約32%の人が就寝時に入れ歯を着用すると回答しており、夜間の利用者が増加していることが確認されている。

24時間入れ歯の悩みを解決できる夜専用入れ歯

通常の入れ歯は、一晩しっかり洗浄と除菌が必要であり、就寝中に入れ歯を外して寝る人も多い。しかし、就寝中に入れ歯を外していると、唾液が飲み込めずに菌と一緒に気管に流れ込み、誤嚥性肺炎の原因となる。また、就寝中の噛締めの力は起きている時の約4倍とされており、残存歯が歯茎や口内を傷つけることがある。これが原因で、起床時に出血や歯のズレが発生し、口の中の傷が原因で栄養が摂れず、フレイルのリスクが高まる。

患者が使用中の居ればをスキャン

製作を希望する理由には、誤嚥性肺炎の予防、残存歯による口内への傷つけ防止、そして家族に入れ歯を外した姿を見られたくないという声もある。柔らかい素材でできているため、食事には不向きだが、寝る前や夜中の水分補給、翌朝の顎の怠さの軽減、家族との会話が可能となるなど、利用者から好評を得ている。

スキャンデータを元に3Dプリンターで製作

利用者の快適さを追求し続けて完成

お守り入れ歯は、2021年より3Dプリンターを活用して予備の入れ歯の提供を開始し、その利用目的を調査したところ、多くの人が就寝時に着用していることが分かった。そこで、夜専用の柔らかい素材を使用した入れ歯を開発することを決意した。同じ大きさで違和感のない製品を作るため、モニター8名の協力を得て、0.5ミリ単位で厚みを調整しながら約50回の試作を重ね、2022年8月に完成させた。当初は総入れ歯のみの提供であったが、2024年2月からは部分入れ歯の提供も開始している。

代表の池田昭氏は「飲み込みには歯の噛み合わせが重要で、上下の歯が当たることでうまく飲み込むことができます。就寝中も無意識に唾液を飲み込んでいますが、歯が揃っていないと残っている歯で口内を傷つけることがあります。口の中の健康を保つことは、日常生活を送るうえで大切です。残存歯で口の中が切れることがある人は、お気軽にご相談ください」と述べている。
なお、2024年6月4日から10日の「歯と口の健康習慣」に合わせて、「おやすみ入れ歯」の無料相談窓口を設置している。


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