Shadeで3Dプリント

id.artsでも、初期バージョンから利用している国産3DCGソフト「Shade」
このShadeが、7月25日リリースのVer.14から、STLフォーマットに対応しました。

開発元のエクスツールス社はじめ、Shade開発を担ってきた企業様とはこれまで懇意にさせて頂いてきました。
私自身も、これまでに数多くのShade関連書籍などを執筆をしてきました。

現在のShade開発販売元である株式会社イーフロンティアさんから、この度、STLフォーマット対応と3Dプリントに関する取材を受けることになり、その準備の為、Shade~3Dプリントの検証を行いました。

【Shade工程】

事前にShade Ver.14をお借りし、STLフォーマット書出し機能をチェック。
shade14
今回は、過去にShadeで制作したこのモデルを利用し、3Dプリント造形
『オリジナルデザインのリップ』
Modeling & Rendering : Shade画像は、Shadeレンダリング画像

モデルデータを3Dプリント用に調整し、STL書出し
以前の投稿でも記した通り、元々の機能は既存のメッシュ変換機能そのままです。
単に、メッシュデータのstlフォーマット対応しただけの機能となります。
つまり、Shade上でただしくメッシュ変換が出来る知識が無いと、キチンと使いこなせないでしょう。
この辺りのTipsについては、後日公開予定です。

【3Dプリント工程】

3Dプリンタ専用ドライバに読込み、造形計算
netfabbなど、他のソフトでもデータを確認
s2
エラーの有無をチェックし、プリントスタート!

【3Dプリント造形】

読み込まれたSTLデータを元に造形開始
shade03
そしてこちらが3Dプリント直後の状態。
造形時間:約1時間15分

今回は、検証用と言うことで仕上げもほとんどしていません。
表面には、積層跡もクッキリ残っています。
稼働部の機構は再現しませんでしたが、一応仕上げ分けを想定し、全パーツを細分化。
もちろん、キチンと研磨しメッキ&塗装すれば、本物と変わらないモックが完成します。

 

【Shadeと3Dプリントの実情】

製品のデザイン開発を手掛けるid.artsでは、このような3Dプリント造形は日常的に実施しています。
社内では、デザインとサイズ感などの確認用としてデザインモック製作していますが
今回のリップのように、肉厚の薄い製品を造形する場合は、FDM方式よりも光造形の方がキレイにプリント可能です(積層跡や肉厚の関係から)。
今回は取材用の造形物と言うことで、数年来利用しているFDM機でギリギリのクリアランスに調整してみましたが
日常業務で必要な場合は、超高精度な3DプリンターやCNCを利用し、よりリアルなモックを制作しています。

上記した通り、Shadeのstl書出しを十二分に使いこなすには、Shadeのメッシュ変換等の機能を十分に理解できている必要があります。
Shadeから3Dプリントする際「上手くいかない!」と言う方は、面の反転など、細かい部分のチェックを行ってみてください。

Shadeと3Dプリント造形に関する詳細なTipsは、後日改めて投稿いたします。

 

 

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