- 2025-6-3
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サステナブル素材と3Dプリントで造られた花形円形劇場がサン・セルヴォロ島に登場
「ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」開催中の2025年夏、イタリア・ボローニャの建築設計事務所 Mario Cucinella Architects(MCA)は、同市のサン・セルヴォロ島にて、3Dプリンターで製作した円形劇場「A Flower in San Servolo(サン・セルヴォロの花)」を発表した。サステナブル素材を用いて、約200時間をかけて製作されたこの構造物は、建築と自然が調和する新たな空間体験を提案する。
この構造物は、石灰を主成分とした環境配慮型素材とロボットアーム型3Dプリンターを使用し、現地で約200時間をかけて750個のモジュールブロックを出力。接着剤を一切使わない“乾式組立”方式で組み上げられた。これにより解体・再構築も容易となり、輸送による環境負荷も最小限に抑えられている。
花を模した形状の各ブロックは、ベンチ、ステップ、植栽など多目的に活用できる設計となっており、湾を望む舞台を中心に円形に配置されている。全体のデザインは、自然環境との調和を目指し、有機的な造形と機能性を両立している。
MCAの創設者であるマリオ・クチネッラ氏は「この劇場は建築と自然の関係性を再考させる場であり、3Dプリント技術によって花のように地面から自然と生まれました」と語っている。
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