バージニア工科大学、風力タービン製造に3Dプリントを活用

2024-5-13
最新情報
3DFS, 3DPrinter, 3DPrinting, 3Dプリンター, 3Dプリンティング, 3Dモデリング, eco, FDM, FFF, エコ, テクノロジー, ペレット, リサイクル

ヴァージニア工科大学、風力発電所で3Dプリント可能なタービンブレードを開発

バージニア工科大学は、エネルギー省から200万ド（約3億1,000万円）の助成金を受けて、風力タービンのブレードを3Dプリントする革新的な技術を開発している。このプロジェクトは、風力タービンの製造プロセスの改革を目指し、特にリサイクル可能な熱可塑性素材を用いた3Dプリント技術に焦点を当てている。この技術により、環境的・物流的な課題を克服し、風力タービンブレードの生産効率と持続可能性を向上させることが期待されている。
関連記事：3Dコンクリートプリンティングと再生可能エネルギーの融合

従来の製造法では、大きな金型を使用し、完成したブレードを専門施設から設置場所へと長距離輸送する必要があった。これに対し、バージニア工科大学が開発する新技術では、現場で直接ブレードを3Dプリントすることで物流コストを削減し、製造プロセスの柔軟性を高める。また、使用される新しいポリマー複合材料は完全にリサイクル可能で、環境への負荷を大幅に軽減することができる。

バージニア工科大学のチームは、航空宇宙海洋工学科の専門知識も活用し、風力タービンブレードの空力特性を評価するために大学内の安定風洞を使用している。また、国立再生可能エネルギー研究所（NREL）やTPI Compositesなど、他の研究機関や産業界との協力も行っており、プロジェクトの実用性と拡張性を確認している。
この取り組みは、風力タービンブレードの製造における新たな可能性を示しており、環境負荷の低減だけでなく、コスト効率の面でも大きな利点をもたらす持続可能なエネルギーソリューションの開発に向けた重要な一歩となることが期待されている。

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら