3Dプリントヒューマノイドが森を駆け抜ける!

3Dプリントパーツを利用したボストンダイナミクスのヒューマノイドロボット

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Google傘下Boston Dynamics(マサチューセッツ州)が開発する自立歩行型ロボット『Atlas』は、より高効率な歩行を可能とするため3Dプリント脚の実装を計画。

先日MITで開かれた「FAB11カンファレンス」で紹介された上映像冒頭に登場するのは、今春同社のデモ映像(下部リンク)で話題となった、自律四足歩行ロボット『Spot』。
今回新たに公開されたSpotの映像では、前部にアームが追加され、このアームを使ってドアノブを空けて走り去っている様子が収められています。ますますリアル感が増して、ちょっと不気味なくらいですね。ただ、リアルな動物のような動きは軍事目的では重要なのかもしれません。

そして同映像で次に登場するのは、同社の軍用二足歩行ロボット『Atlas』。米国防総省 DARPA 主導で開発を進める二足歩行ロボットAtlasは、ラボ内に設置された凹凸の激しい岩場を歩くだけでなく、舗装されていない林道を走り抜けながら目標をストーキングすることを可能にしています。

現在のAtlasは、体長1.88m、重量156kgと大型ですが、より軽量化と剛性アップを目的に精密な構造の3Dプリント脚の開発を進めています。

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左は現在のアトラス脚、右は3Dプリント脚

現行のアトラスの脚は数十種類のパーツから構成されており、複雑な油圧システムによって可動するため重量もあり、Atlasのスムースな動きを阻害しています。これらの問題を回避し、より軽量でスムーズな行動を可能にするため、上図に描かれている3Dプリント脚が開発されています。高度なマルチ材料で造形される脚は、剛性と耐久性、冷却能力を向上させるため、複雑な格子状の構造を要しています。

元々軍用に開発されるBoston Dynamics社のロボットですが、開発者達は2011年に発生した東日本大震災と福島の原発事故に触発され、災害時などにも対応できる性能向上を行っているようです。同社のロボットがより進化すれば、人間が近づくことが出来ないような原発事故などの現場でも活躍できるようになるかもしれません。


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