カタールに設置された世界最大の建設用3Dプリンタ

世界最大級の建設用3Dプリンタがカタールに設置、持続可能な校舎建設が始動

革新的な建設3Dプリント技術で業界をリードするデンマークの企業 COBOD International は、カタールの建設大手 UCC Holding と連携し、世界最大級の建設用3Dプリントシステム「BODXL」を、カタール・ドーハにある学校建設現場に設置した。

長さ50メートル、幅30メートル、高さ15メートルという過去最大の3Dプリントシステムは、1,500㎡の建築面積と最大5階建て(約7,500㎡)の建物を一気に3Dプリントする能力を有している。
今回のプロジェクトは、カタールの公共事業庁「Ashghal」による新校舎建設プロジェクトの一環であり、同規模の「BODXL」がさらに1台追加され、計2台のプリントシステムを用いて世界最大規模の3Dプリント校舎(2拠点合計約40,000㎡)を建設する計画だ。この取り組みは、ギネス世界記録の認定を視野に入れており、3Dプリントによる建築分野での革新的な挑戦となる。

COBODの第3世代機である「BODXL」は、高度な自動化とデジタル制御により、従来工法よりも大幅な省人化と資材削減を実現。これにより、施工スピードが飛躍的に向上し、環境負荷も最小限に抑えられるため、カタール国家ビジョン2030が掲げる持続可能な都市開発の目的にも合致しており、同国の建築業にとって大きな転換点となる。

COBODのCEO、ヘンリック・ルンド=ニールセン氏は「このプロジェクトは、技術的にも環境的にも画期的なマイルストーンです」と語り、UCC Holdingとの協業を「未来の建築モデル」と評価した。
今回の事例は、今後の大規模建築における標準手法として世界に広がる可能性を秘めている。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けするニュースレターへの登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る