3Dプリント製キャットフード

UMAMI Bioworks、ペットフード企業と共同で培養肉ベースの3Dプリントキャットフードを開発

シンガポールに本社を置くバイオテクノロジー企業 Umami Bioworks(ウマミバイオワークス)は、ペットフードメーカー Friends & Family Pet Food Co.(フレンズ&ファミリーペットフードカンパニー)と提携し、培養肉ベースの3Dプリント・ペットフードの製造に乗り出したことを発表。先ずは猫用のオヤツから始め、シンガポールとサンフランシスコ市場に投入することを計画している。

この猫用オヤツは、猫の健康を促進するために必要なタンパク質、オメガ脂肪酸、ビタミンB、繊維などの栄養素を最適化して含んでいる。ウマミバイオワークスは、3Dプリント・ペットフードが従来の養殖魚に比べて、土地、水、餌の消費が少なく、資源効率に優れている点を強調。また、乱獲や海洋資源の枯渇につながる従来の漁法への依存度を減らすことで、環境面においても大きな利益をもたらすとしている。

一般的に、3Dプリント食品へ強い抵抗感を抱く消費者は多い。ペットフードへの応用がその解決手段に繋がる可能性は低いが、環境問題への関心が高まる昨今、これらの主張を事実に基づいて裏付け、効果的にアピールすることができれば、消費者の注目を集めることができるかもしれない。

3Dプリント食品市場が成長するなかウマミバイオワークスは、同じシンガポールのバイオ企業 Shiok Meats を買収。その後、日本水産加工大手マルハニチロなどとの提携を通じて、成長への道を歩んでいる。しかし、培養細胞食品は一般的な食品に比べ高コストであり、価格を下げることは容易ではない。また、消費者の多くは、ラボで作られた培養細胞食品や植物ベースの食品を好むことが少ないため、同社は、バイオプリント食品が他の選択肢よりも優れていることを消費者に納得させる必要がある。

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