Stratasys、特許侵害でBambu Labを提訴

ストラタシス、新たな特許侵害訴訟でBambu Labを標的に

FDM方式の3Dプリンティング技術に関する特許を保有していた3Dプリンタメーカー Stratasys(以下 ストラタシス)は、米国テキサス州東部地区マーシャル支部の連邦地方裁判所に、デスクトップタイプ3Dプリンタ市場でシェアを拡大する3Dプリンタメーカー Bambu Lab を相手取り、特許侵害訴訟を起こした。

デスクトップ市場でシェアを拡大しつづけるBambu Labに対し、収益が減少しているストラタシス。同社は今回の訴訟で、Bambu Labブランドに関連する複数の企業が特許を侵害していると主張。これらの特許は、三次元部品の製造方法、加熱ビルドプラットフォーム、印刷プロセス中の検知機構など、3Dプリンティング技術の様々な分野に関連していると訴えている。
具体的には、パージタワーを使用したAM製造の方法に関する米国特許(第9,421,713号)、3Dプリンティングにおける加熱造形プラットフォームに関する米国特許(第9,592,660号)、 押出ベースの積層堆積システムの詳細を記載した米国特許(第7,555,357号)、3Dプリントにおける接触力検出に関する米国特許(第9,168,698号)などが侵害されたとされている。

ストラタシスは、被告が特許の存在を2024年8月5日までに認識していたにもかかわらず、侵害行為を続けたことを強調。訴状によると、Bambu Labの製品、特にX1CX1EP1SP1PA1、およびA1 miniといった3Dプリンタが、これらの特許を無断で使用していると主張。これには、加熱ビルドプラットフォーム、押出機に対する接触力検知システム、パージタワーの使用が含まれ、これらはStratasysの特許プロセスや方法において重要な要素であるとしており、今回の訴訟で、侵害の事実の認定、損害賠償(意図的侵害に対する増額損害賠償を含む)、そして将来的な侵害行為の差し止め命令と合わせ、弁護士費用やその他の関連費用の支払いも要求している。

この訴訟は、急速に進化する3Dプリンティング業界における知的財産権の保護に関する重要な問題を浮き彫りにしている。もしストラタシスが勝訴すれば、同社は多額の賠償金を得るだけでなく、Bambu Labの米国市場での活動を制限することができる可能性がある。この訴訟の結果は、3Dプリンティング業界全体における特許の執行や技術革新の保護に関する広範な影響を及ぼす可能性がある。

今回の裁判に関する詳細は、米国テキサス州東部地区裁判所の公文書および提出書類を通じて一般公開されている。


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