工作機器メーカー大手ソディックが金属3Dプリンター複合機「OPM250L」を発表、今秋より発売開始!
2014年10月30日~11月4日までの期間、東京ビッグサイトで開催されたJIMTOFでも公開され、大きな話題となったソディック社の金属3Dプリンター「OPM250L」。筆者もJIMTOF訪問時にじっくり同機を拝見しようと思っていましたが、大変な盛況で近くで実機を観ることができませんでした(残念)。
今回ソディックからリリースされる金属3Dプリンターは、金属粉末素材をファイバーレーザーと切削機能で積層造形する複合型の金属3Dプリンター。同製品は2014年秋からの販売開始を予定しており、販売予定価格は税別6500万円から。同社加賀事業所では、年60台以上の生産体制を展開するという。
加えて同社は、OPMラボラトリー社へ資本を投じ、金属3Dプリンターに関わる製造事業を展開してきた同社をソディックグループに迎え入れ、共同開発を進める。OPMラボラトリー社が傘下に加わったことで、ハード&ソフト両面を拡充。
OPM250Lの特徴 (公式情報より抜粋)
- OPM250Lは、粉末金属をレーザー光でスキャンすることにより溶融凝固させ、その後回転工具で高ミーリングによる高精度仕上げ加工を行うオールインワンの高精度加工機。
- 造形サイズ、幅250mm×奥行き250mm×厚さ250mmまでの加工が可能。
- パナソニックとライセンス契約を結び、パなソニック社の500w出力Ybファイバーレーザで高速3Dプリントを実現。
- 自社製ハイスピードミーリングセンタに使われている切削機構を採用。
- 自社製リニアモーターをミーリング加工軸に採用
- OPM250Lは、高ミーリング加工を行うスピンドル駆動軸を含め主要な制御軸に自社製リニアモーターを採用し、高速性と高精度を両立。
- 自社開発NC装置「LN2RP」を採用し、CAMにより生成されたNCプログラムを忠実に実行。
以下、ソディック社プレス資料よりの引用「開発の狙い」
金属3Dプリンタによる製㐀工程をプラスチック成形品の金型製㐀に適応した場合、金型内部への三次元冷却配管や、幅の狭い深リブを配置できることにより、従来では加工できない複雑な金型づくりが可能となります。これを活用したものづくりは、最適な三次元冷却配管の配置をシミュレーションするCAD/CAE、レーザー光および切削工具のパスを生成するCAM、実際に金型を㐀形する金属3Dプリンタ、プラスチック成形品を製㐀する射出成形機など、成形品製㐀の全ての工程に関わるソフトウェアおよび加工機が協調開発されてはじめて高いパーフォーマンスを発揮できます。
ところが、これまでのものづくりの実態は、別々に開発されたソフトウェアおよび加工機を導入し、金属3Dプリンタによる製㐀システムを構築しなければならないため、各工程の整合性が取れず、また、運用に高いスキルを必要とするため、研究部門には導入されても、実際の製㐀現場には導入が難しい製㐀方法でした。
弊社は、リニアモータ駆動による高精度・高品位な高㏿ミーリング加工機や、自社開発のNC装置、精密成形を可能とする独自機構の射出成形機の実績と基盤技術のノウハウを培ってきました。今回、新たに開発した「OPM250L」が実現するワンプロセス・ミーリング加工は、金属3Dプリンタによる製㐀工程を適応した全自動加工方法です。本製品は、金属粉末にレーザー光をスキャンすることにより溶融凝固し、その後、回転工具で高ミーリングによる仕上げ加工までを連続して行なえます。金属3Dプリンタを活用したものづくりの全工程を自社グループ内で開発することにより、一貫した設計コンセプトに基づく製品群を構築でき、また、成形加工を含めた全ての工程のアフターサービスも弊社で担当できるため、プラスチック成形品の製㐀現場への、実践的な金属3Dプリンタの普及が可能となります。
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