2014年2月SLS特許期限切れで3Dプリンターに新たな波は来る?!

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特許切れで低価格化が進む?
SLS(Selective Laser Sintering)プリンター

既にご存じの方も多いと思われるSLS(Selective Laser Sintering):レーザー焼結法の特許切れ問題。
現在一般的に知られるコンシューマー向け3Dプリンターは、主にFDM方式(熱溶式解積層法)にて造形するタイプですが、今回特許切れを迎えるSLS(Selective Laser Sintering)は、粉末材料に高出力レーザーを照射し成形する技術です。
弊社でも工業系製品開発など、様々な場面で以前から利用している技術ですが、SLS造形機本体や関連機材合わせ、数千万円台のハイエンドな工業用機械です。
簡単に導入できるような金額の機材ではありませんが、今回SLS技術に関する特許が切れることで、より低価格なSLS方式プリンターがリリースされる可能性が高まりました。

SLS方式の造形技術については、過去の記事でも度々ご紹介した通り
複雑で精巧な形状を、様々な材料(ナイロン、チタン、ニッケル他金属類)を利用して造形可能なSLS技術は、試作レベルの製品だけでなく実利用も可能な製品成形が可能(弊社でも実使用品を色々と手掛けています)が、本当に低価格化が進むのであれば、是非社内導入してみたいと思っています。
ただし、粉末系の造形機は設置場所の選定(関連機材の準備)、材料管理や成形後の処理などが面倒なため、FDM方式のように簡単に一般家庭に普及するようなモノではないかもしれません。

レーザーで焼き固めた材料を冷ます工程
成形品を覆う粉末の除去作業と、排出された材料の処理
空調設備の問題等々
フィラメントをセットし、スイッチONの安価なFDM方式プリンタと異なり、かなりの工数を要するプリント技術です。

SLS方式の参考映像




新たな3Dプリンター革命が起きる?

一般家庭や設備が不十分な小規模事業所へ導入を促すには、成形から粉末除去(除去後の材料管理)までを一体で処理できるような造形機が必要かもしれませんね。ブラストブース的な機能なども実装するとなれば、かなり大がかりな機械になりそうです。
最近の記事では、SLS方式の安価なプリンター出るのでは?新たな3Dプリンタ革命か?などと騒がれていますが
現行のSLS技術のままで一般普及するのは簡単ではないと思えるため、この辺りは専門家の方にご教授いただきたい部分です。 
2013年は、まさに3Dプリンター元年(実際には第2?第3?あたり)となった年ですが、2014年の特許期限切れに合わせ、よりコンパクトで安価なSLS方式プリンターが登場するのは間違いないと思います。
恐らく各メーカーも開発が進んでいると思いますが、更なる技術革新が進み、いつか本当に家庭用SLS3Dプリンターが登場する日が来るかもしれませんね。
楽しみですね!

 

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