- 2025-10-21
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Revo Foods、3Dプリント技術とマイコプロテインを活用した代替魚「Kinda Salmon」と「Kinda Cod」を開発
オーストリアのスタートアップ Revo Foods は、真菌由来タンパク質「マイコプロテイン」を素材に使用し、3Dプリント技術でリアルな魚の形状や食感を再現した3Dプリント製代替魚「Kinda Salmon(カインダ・サーモン)」と「Kinda Cod(カインダ・コッド)」を市場投入した。環境負荷を大幅に減らす次世代シーフードとして、持続可能な食文化の新たな可能性を示している。
従来の動物性原料を一切使用せず、真菌由来の「マイコプロテイン」を主成分とするこの食品は、栄養価が高く、環境への影響も小さい点で注目されている。
マイコプロテインは、菌類(主にFusarium venenatum)を発酵タンク内で培養して生産される高タンパク・高食物繊維の成分で、アミノ酸バランスに優れ、脂質やコレステロール、ナトリウムが少ないことが特徴だ。製造過程ではグルコース溶液に窒素源と酸素を加え、発酵により短期間で大量生産が可能。従来の畜産に比べ、二酸化炭素排出量と水使用量を大幅に削減できる。
今回の3Dプリント魚製品は、このマイコプロテインをペースト状にし、専用3Dプリンターで層状に積層することで、魚の繊維構造を模した食感を再現している。
試食レビューでは、「Kinda Salmon」は見た目こそサーモンに近いが風味はマイルドで、食感もやや柔らかめ。一方、「Kinda Cod」は白身魚の繊維感や味わいを見事に再現しており、従来の魚料理に代替できるレベルと高評価を得ている。
これらの製品は、微細藻類由来オイルを配合し、オメガ3脂肪酸やビタミンB群などの栄養素を強化。価格も1枚約4.2ユーロ(約680円)と手頃で、Revo Foods公式サイトなどで販売されている。
マイコプロテインを用いた3Dプリント食品は、将来的には宇宙食や災害時食料としての応用も期待されており、厳しい環境下でも生産可能な「次世代タンパク源」として注目されている。Revo Foodsの取り組みは、3Dプリント技術が食の未来をどう変えるかを示す重要な実例といえる。
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