中国で3Dプリント魚肉組織の作成に成功

中国の研究チームが植物ベースの3Dプリント魚肉組織の作成に成功

中国の研究チームが、3Dプリンティング技術を駆使して、植物由来の素材でシミュレートされた「フウセイ(大黄鱼)の肉組織の再現に成功した。
国連食糧農業機関(FAO)によると、2050年までに世界で年間1億4,000万トンの魚が消費される見込みで、この需要に応えつつ環境負荷を軽減する手段として、3Dプリント技術を活用した魚肉の開発が注目されている。

中国の研究チームは、フウセイの背部、腹部、尾部のサンプルを採取し、各部位を処理した後、ヨウ素溶液に浸して微細構造をCTスキャンで分析した。この工程で筋肉と脂肪を判別し、得られたデータをもとに3DモデルをCADソフトで作成。実際の3Dプリントには、二重ノズルを備えた多機能3Dバイオプリンターを使用し、筋肉用のインク(大豆タンパク質、キサンタンガム、デンプンを複合したもの)と、脂肪用のインク(ナノデンプンとカラギーナンを含むゲル)を別々にプリントを行った。

研究のリードを務めた李傑(Jie Li)氏によると、二重ノズルの位置や層の高さ、充填率、プリント速度、空気圧など、プリントプロセスを最適化するための精密な調整が行われた結果、90%以上の精度で魚肉の構造を再現した。

今回の研究には味や調理特性に関する情報は記載されていないが、この3Dプリント魚は本物のフウセイの肉と比較しても、食感や水分分布、栄養価が非常に似ており、高品質のシミュレーションが実現されている。

Steakholder Foods の開発した植物ベースの3Dプリントフィッシュ

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