植物粉で進む食の3Dプリント革命

オクラとジャックフルーツの粉末を3Dフードプリンター用食用インクとして活用

インドのヴェロール工科大学(Vellore Institute of Technology)とヴィニャン科学技術研究財団(Vignan’s Foundation)の研究チームは、オクラ粉とジャックフルーツ粉を混ぜた植物由来ペーストを「食べられる3Dプリンター用インク」として標準化した。

ノズル径、ノズル速度、材料濃度を変化させた3Dプリントプロセス

これまでの食品用3Dプリンターでは、主にピューレ状の食材などが使われてきたが、今回の成果は新たな植物性素材を安定的に造形に利用できることを示した点で画期的だ。研究チームは、インド・ケララ州拠点の Insta 3D(Food Botブランド)の3Dフードプリンター「Foodie Bot」を使用して、ジャックフルーツ粉に最大2%のオクラ粉を加えた複合ペーストでプリント実験を行い、最適条件を探る過程で、ノズル径1.5mm、ノズル速度22mm/s、押出量0.003m³/s、ノズル高さと直径の比1:1.25が、最も安定した形状と均一な層を実現する条件として特定された。

異なる濃度のオクラパウダーで調製したペーストの顕微鏡写真

評価の結果、オクラを加えることでペーストのゲル強度や保水性が大幅に向上し、積層時の変形を防いで精密な形を保つことを確認。電子顕微鏡観察でも、オクラ無添加の試料が不均一な孔構造を示したのに対し、オクラ添加では孔径が小さく均一に整い、層同士がしっかり結合する様子が確認された。
最終的に、粉100gに対してオクラ粉2.5gを加えた配合が最も優れた特性を示し、食品3Dプリントに適した標準的なレシピとして提案された。

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