- 2025-12-16
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伊の研究機関が果実副産物と3Dプリント技術で高栄養食品の実用化を目指すプロジェクトを始動
イタリア国立新技術・エネルギー・持続可能経済開発庁(ENEA)は、果物加工時に生じる副産物と植物細胞培養を活用し、高栄養価の食品を生み出すことを目的とした研究プロジェクト「NUTRI3D」を実施している。本プロジェクトは、3Dプリンターと3Dプリント技術を食品分野に応用し、将来の食料不足や環境問題に対応する持続可能な食の形を提示する試みである。

「NUTRI3D」は、イタリアのENEAが主導し、食品・栄養研究センターCREAの支援を受けて進められている研究開発プロジェクトであり、最大の特徴は、果物の皮などの廃棄物と、植物の細胞を培養した素材を組み合わせ、それを3Dプリンターで成形する点にある。
近年、3Dプリンターを活用した食品は、バリラの3Dプリントパスタや、植物由来の代替シーフードなど、すでに一部が市場に登場しているが、「NUTRI3D」が注力するのは、見た目や形状だけでなく、栄養価を細かく設計できる食品の開発である。例えば、ビタミンや抗酸化成分を多く含む「一口サイズのスナックバー」や「ハニーパール」と呼ばれる球状食品が研究対象となっている。

これらの食品は、民間技術企業 Elthub が開発した食品用3Dプリンター試作機によって製造されている。この技術は、将来的には宇宙飛行士向けの食事や、特定の栄養素を必要とする人への栄養補給手段としての応用も期待されている。
背景にあるのは、気候変動や耕作地不足による食料供給リスクであり、ENEAの研究責任者は、従来の農業だけに依存しない新しい生産モデルとして、植物細胞培養と3Dプリント技術の組み合わせが重要な戦略になると指摘している。
また、ENEAが400人以上を対象に行った消費者調査では、約6割が植物細胞培養と3Dプリント技術で作られた食品の購入に前向きであることが明らかになった。一方で、抵抗感を持つ人の多くは「よく分からない」という情報不足が原因であった。

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