- 2024-7-4
- 最新情報
- Desktop Metal, Nano Dimension
ナノディメンションが1億8300万ドルでデスクトップメタルを買収
昨年の買収提案以降、統合の噂が飛び交う中、Nano Dimension(以下 ナノディメンション)が Desktop Metal(以下 デスクトップメタル)を買収することを発表した。
プレスリリース
この取引は、1株あたり5.50ドルという全額現金での買収であり、発表前の終値よりも27.3%高く、2024年7月2日時点での30日間のVWAPよりも20.5%高いプレミアム価格となる。これは、同銘柄のこれまでの取引価格に沿ったものである。一方、総額は約1億8,300万ドル(約295億4000万円)と推定されているが、1株あたり4.07ドル、1億3,500万ドルまで下がる可能性がある。株価は最高値の95%下落しているため、IPO時よりもかなり割安となっている。
合併後の新会社の売上高は2億4600万ドルとなり、ナノディメンションはこの提携により、3Dプリントエレクトロニクスからバインダージェットや砂型鋳造まで、幅広い製品ポートフォリオを手に入れることができる。
同社によると、デスクトップメタルはこれまでに8000台以上のシステムを販売しており、28%の継続的な収益源を確保している。資金力豊かな会社がシナジー効果と将来の成長の原動力になると考え、今後数年間で3000万ドルのコスト削減と、オフィスおよび製造拠点の統合も目指している。
この取引は年内に完了する予定だが、来年以降に延期される場合は、ナノディメンションがデスクトップメタルに2000万ドルを融資するという。
ナノディメンションのCEOであるYoav Stern氏は、この取引について次のように述べている。
「デスクトップメタルとの合併は、ナノディメンションがデジタル製造のリーダーとなり、重要な産業用途向けの大量生産能力を持つためのさらなる進化の一歩です。製造をデジタル産業 4.0 に変革するという当社のビジョンを共有する優れたテクノロジーリーダーたちと力を合わせられることを嬉しく思います。リック・フループ氏とそのチームと協力し、より大きく多様化したグローバルな革新企業の一員として、従業員に新たな機会を創出することを含め、すべての関係者にとって価値のある取り組みを推進し、顧客サポートを強化し、収益性の高い成長に焦点を当てながら株主の皆様にとって長期的な成長価値を創出していきたいと考えています。」
デスクトップメタルのCEOであるRic Fulop氏は次のように述べている。
「私たちは、金属、エレクトロニクス、鋳造、ポリマー、マイクロポリマー、セラミック用途向けのデジタル製造技術をより完全なものとし、急成長産業のお客様へのサービス提供力をさらに強化するという、当社の先駆的かつ補完的な製品ポートフォリオを統合できることを非常に嬉しく思います。ナノディメンションと協力し、ステークホルダーに最大限のサービスを提供できる素晴らしい企業の一員となることを楽しみにしています。」
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