Nano DimensionがMarkforgedを買収

Nano Dimension、1億1500万米ドルでMarkforgedを買収

Nano Dimension Ltd.(ナノ・ディメンション)は、Markforged Holding Corporation(マークフォージド)の買収を発表。この買収は、両社の取締役会によって承認され、2025年第1四半期までに完了する予定である。全額現金取引となる買収額は1億1,500万ドル(約166億2,570万円)、マークフォージド社1株当たりの買収価格は5.00ドルで、2024年9月24日時点のマークフォージドの出来高加重平均価格(VWAP)に対して71.8%のプレミアムとなる。

ナノ・ディメンションは、積層造形(AM)業界における確固たる地位を築くための戦略の一環として、2024年7月に Desktop Metal, Inc.(デスクトップメタル)の買収を発表。合併後の新会社は約4億7500万ドルの現金および有価証券を保有することになり、ナノ・ディメンションのデジタル製造のリーダーとしての地位は強化され、インダストリー4.0の重要な構成要素となる。
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マークフォージドは、2023年に9380万ドルの収益を計上し、粗利益率47.4%、非GAAPベースの粗利益率48.6%であったが、2024年第2四半期には、粗利益率48.3%、非GAAPベースの粗利益率51.9%を達成し、さらなる拡大の可能性を示した。2024年6月30日時点で、マークフォージドは現金および現金同等物として9,390万ドルを保有しているが、その中には、特許侵害訴訟で和解した Continuous Composites 訴訟に関連する負債に備えた1,910万ドルの制限付き現金が含まれている。

買収における主なメリット

ナノ・ディメンションは、今回の合併により、ポリマー、複合材、金属押出技術におけるマークフォージドの専門知識と、金属バインダージェットなどの先端技術の統合を目指している。統合後の新会社は、金属AM分野における地位を強化するだけでなく、多様な金属加工ソリューションを提供することで、複数の用途にわたる顧客の特定の要件に応えることを目指すことができる。今後、最終用途部品の製造における複合材料、特に連続繊維強化の能力が強化され、金属並みの強度を持つポリマーベースの応用が可能となり、積層造形に新たな道が開かれると予想される。
この統合は、研究開発能力の強化がイノベーションを推進し、統合されたリソースにより今後数年間で数百万ドルのシナジー効果が生まれると予測されており、大幅なコスト削減と業務効率の向上が見込まれる。

ナノ・ディメンションのヨアヴ・スターン最高経営責任者(CEO)は「今回の買収は、実際の生産に高度な技術を統合することで、デジタル製造におけるリーダーシップへの決定的な一歩を意味します」と述べており、マークフォージドのシャイ・テレムCEOは、この合併に意欲を示し、両社の革新的なソリューションが、成長分野における顧客により良いサービスを提供できることを強調した。


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