- 2025-4-21
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ミスミ、米国の3Dプリント・オンライン調達企業Fictivを買収
機械加工製品の販売などを行うミスミグループは、同社の米国子会社 MISUMI Investment USA Corporation を通じ、米国製造業においてカスタム機械部品のオンライン調達サービスを展開するFictiv Inc.(以下 Fictiv)を約3.5億米ドル(約501億円)で買収すると発表した。
2013年設立のFictivは、米国、中国、インド、メキシコに拠点を持ち、約400名の従業員を抱える。約250社の製造パートナーと連携し、カスタム機械部品のオンライン調達サービスで急成長を遂げてきた。Fictivが展開するオンライン調達事業は、ミスミが提供する「meviy(メビー)」事業と高い親和性を有しており、同社の技術力と顧客サービス体制、強固な顧客基盤が買収の決め手となった。
ミスミグループは、インダストリアル・オートメーション(IA)業界における非効率性の解消を目指し、「成長連鎖経営」を推進。これまでメーカー事業と流通事業を融合した独自のビジネスモデルを展開し、IT、生産、物流基盤を活かしてきた。特にmeviyは、機械部品の3D-CADデータをアップロードするだけで即時見積もりを可能とし、最短1日での出荷を実現。調達時間を従来比9割削減し、国内外17万ユーザーを獲得するなど、4年連続で国内業界No.1のシェアを誇っている。
今回のFictiv買収の狙いは、meviyを中心としたデジタルサービスのさらなる強化と顧客領域の拡大である。Fictivをグループに迎えることで、設備製造分野から商品開発などのバリューチェーン上流域までサービスを拡大し、持続的な成長を図るとしている。両社の事業内容や価値観には共通点が多い一方、製品カテゴリーや地域展開で互いの強みを補完し合えることから、大きなシナジー効果が期待されている。
ミスミは今後もグローバル市場でデジタルシフトを進め、3Dプリント技術を活用したオンライン調達サービスをさらに充実させ、顧客の「時間価値」を高めることでIA産業の発展に貢献していく方針であるとしている。
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