- 2026-3-21
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- 3DPrinting, 3Dプリンティング, concrete, WASP, コンクリート, 建築・建設
ミラノのベルガモ空港、3Dプリント技術を用いたサービス棟をわずか19日で完成
イタリア・ミラノ近郊のベルガモ空港は、運用効率の向上と環境負荷低減を目的に、3Dプリンターを活用した新たな施設を建設。「Ol Casél」と名付けられたこの建物は、わずか19日で物流エリア内に設置された。

このプロジェクトは、年間1,700万人以上が利用するイタリア有数の空港において、建設分野における3Dプリント技術の実用性を示す重要な事例であり、空港ではすでにデジタルツイン(現実の施設を仮想空間で再現する技術)を導入。今回の3Dプリンターによる建設も、運用の効率化と革新の一環として位置づけられ、今回建設された「Ol Casél」は、税関職員向けの休憩スペースやサービス施設として利用される。

3Dプリンターが担ったのは主に壁構造の形成であり、その後に窓や屋根、ドアなどが取り付けられた。さらに、電気配線用の空間もあらかじめ設計に組み込まれているため、従来必要だった穴あけ作業を省略でき、施工の効率化につながっている。
今回の最大の特徴は、建設スピードと環境性能の両立である。一般的な建築工法と比べて廃材が大幅に削減されるだけでなく、使用された石灰ベースの材料は、従来のセメントに比べて環境負荷が低い。

この建物の施工には、イタリアの3Dプリンターメーカー WASP が開発した「Crane WASP」システムが使用されている。この大型3Dプリンターはモジュール式構造を採用しており、最大50㎡以上の建築に対応しながら、現地での組み立て・移設も容易である点が特徴だ。
また、本プロジェクトは空港という厳格な安全基準が求められる環境で実施された点でも重要である。建物はすべての規制基準に適合し、安全性や構造強度も検証済みであることから、3Dプリント技術が公共インフラにも適用可能であることを示した。

さらに、WASPは同技術を住宅分野にも展開しており、4人居住可能なイタリア初の認証済み3Dプリンター住宅「Itaca」の開発も進めている。これはオフグリッド(電力や水道に依存しない生活)を想定した建築であり、今後の持続可能な社会に向けた新たな住まいの形として注目される。
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