3Dプリントと成形技術を融合した次世代製造法「HyFAM」

3Dプリンタと鋳造技術を融合した新製造法「HyFAM」で高速かつ高精度な造形を実現

3Dプリント技術は、デザインの自由度や素材の多様性といった利点がある一方で、造形速度が遅く、ノズルの構造上、欠陥が生じやすいという課題を抱えている。ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、これらの課題に対処するため3Dプリント技術と成形技術を融合した「HyFAM(Hybrid Formative-Additive Manufacturing)」という新たな製造手法を開発した。

HyFAMの最大の特徴は、パーツの内部など細部精度が不要な箇所には鋳造のような方法で材料を一気に充填し、外装や細かい部分のみ3Dプリンタで高精度に造形するというアプローチだ。この手法により、従来の3Dプリント技術と比べ、最大で10〜20倍の速度向上を実現した。

HyFAMは、シリコン、金属、セラミック、エポキシ樹脂、セメント、粘土、さらにはチョコレートなど、さまざまな素材で応用可能であり、その汎用性も高い。
チームを率いるジョンズ・ホプキンス大学のJochen Mueller助教によれば、この手法は、建築部材やソフトロボティクスといった「一部分に高精度な造形が必要だが、全体には不要」という製品にとって特に有効であるという。

研究チームは、今後さらなる素材バリエーションや異なる物性を持つ材料の組み合わせにも挑戦し、より幅広い分野での応用を目指している。


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