Equinor、3Dプリントと再生金属で循環型経済への取り組みを加速
ノルウェーに本拠を置く北欧最大のエネルギー企業 Equinor は、スクラップ金属から高品質な粉末材料を生産するイタリアのスタートアップ F3nice と協力し、再生金属粉末から4,000個の金属部品を製造した。リサイクル材の利用とデジタル在庫管理を組み合わせたこの取り組みは、持続可能な製造の新たなモデルとして注目を集めている。
Equinorは2020年以降、3Dプリント技術を戦略的に導入。物理的な在庫を持たず、デジタルデータに基づいて必要時に部品を製造する「デジタル在庫」モデルを取り入れ、倉庫保管コストや輸送による二酸化炭素排出量を削減している。今回の取り組みは、Equinorが掲げる新しい環境方針および機能的サステナビリティ要件に沿ったものであり、再生資源の積極的な活用と、3Dプリント技術を融合させた循環型経済の実現に向けた大きな一歩となっている。
特に再生可能エネルギー事業では、風力発電所の建設などにおけるインフラ製造が主要なCO2排出源となっており、再生金属や3Dプリント技術の導入は、脱炭素化を実現するための重要な方策とされている。中でも鋼材の再利用は、バージン素材依存を減らす鍵であり、同社の「2040年までに再生可能エネルギー部門でネットゼロ達成」の目標にも寄与する。現時点でEquinor全体の3Dプリント活用率は限定的であるものの、今後はさらなる拡大を目指しており、企業全体での導入が進めば、環境面だけでなく調達や生産体制にも大きな革新をもたらすと見られている。
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