歯科技工を変える超小型3Dプリンター

スキャンから装着まで最短30分、歯科治療の待ち時間を短縮する新型3Dプリンター

SHINING 3D の歯科事業部門であり、デジタル歯科向けの口腔内スキャナーなどを開発する SHINING 3D Dental は、歯科医院内でクラウンやベニアなどの永久歯科補綴物を短時間で製作するため、超小型チェアサイド3Dプリンター「Ceramix-Nano」を発表した。スキャンから設計、造形、硬化、装着までを最短30分で完結できる新提案である。

従来、クラウンやインレーなどの補綴物は、口腔内を型取りし、歯科技工所で製作してから後日装着する流れが一般的だったが、歯科医院の診療スペースに設置できる小型の歯科用3Dプリンターである「Ceramix-Nano」は、この工程を医院内で完結させることを目指した製品である。
本体サイズは87×131×276mm、重量は約2kgと非常にコンパクトで、造形装置と硬化装置を一体化しているため、専用の大きなラボスペースや別体の後処理機を必要とせず、歯科医院にとっては限られた診療スペースの中でも導入しやすい3Dプリンターといえる。

対応する用途は、クラウン、ベニア、インレー、オンレー、メリーランドブリッジなどで、公式情報では、口腔内スキャン後、クラウドベースの「SHINING FLOW」による設計を経て、8〜11分の造形、約3分の硬化を行い、最短30分で装着まで進められるとしている。これは、患者が同じ日に補綴物を受け取れる「即日治療」に近づく仕組みである。

材料には、セラミックを多く含む専用レジン「LumiCera」を使用する。LumiCeraはカプセル式で供給され、あらかじめ必要量が封入されている。使用時はカプセルのQRコードを読み取ることで、3Dプリンターが材料条件を自動認識し、撹拌や造形準備を行うため、材料を手作業で計量したり、複雑な条件設定を行ったりする必要を減らし、3Dプリント技術に不慣れな歯科医院でも扱いやすい設計である。

歯科分野では、3Dプリント技術の活用が模型、サージカルガイド、マウスピース、義歯などから、より実用的な補綴物製作へと広がっている。Ceramix-Nanoのような小型チェアサイド機は、歯科医院を治療する場所から必要な補綴物をその場で作る場所へ変える可能性を持つ。


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