研究向け卓上型コンクリート3Dプリンター登場

インドの3Dプリンターメーカーが教育・研究機関向けに卓上型コンクリート3Dプリンターを発表

インドの3Dプリンターメーカー Deltasys E-Forming は、研究機関や大学での材料開発を支援するため、コンパクトながら本格的な性能を備えた卓上型コンクリート3Dプリンターを発表した。省スペースかつ高性能な本機は、材料開発や実験に最適で、持続可能な建設技術の研究促進が期待されている。

600 x 600 x 600mmの造形領域を有する本製品は、最大10kgの材料を撹拌できる4枚刃のミキサーを内蔵しており、6〜7kgの材料を高トルクのハイブリッドサーボモーターで高精度に押出し成形する。プリント精度は±0.5mmで、コンクリート、モルタル、粘土、セラミックペーストのほか、ガラス繊維や炭素繊維を含む複合材料にも対応している。

また、CNC加工された鋼製ガントリー構造や、18インチ画面を備えた外部制御ユニットも搭載。連続稼働は最大2週間に及ぶため、長期間の実験にも対応する。
Deltasysの創業者であるVirendra Kadam氏は、「私たちの目標は、学生や研究者が持続可能な建設の未来を創造できるラボ対応型の3Dプリンタの開発です」と語っている。

既に米国のサザンイリノイ大学では、同機を活用した環境配慮型建築材料の研究が進められており、インド工科大学ボンベイ校では同社の大型モデルが導入されている。
Deltasysでは、1年間の保証、操作マニュアル、2日間のエンジニアによる現地トレーニング、材料適合試験といった包括的なサポート体制も提供している。

建設業界は全世界のCO₂排出量の約37%を占めるとされており、持続可能な素材と技術への関心は高まっている。Deltasysの卓上型コンクリート3Dプリンターは、こうした課題に対する研究開発を加速させ、より多くの人々が建設の未来に貢献できる環境を整えるものとなるだろう。


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