コンクリート製3Dプリントスタジアムを建設

HOKとPikus、コンクリート3Dプリント技術によるスタジアム建設を始動

先に発生した米国ロサンゼルスの大規模火災で失われた住宅の再建に、コンクリートを用いた3Dプリント技術が活用される可能性が議論されている。そんな中、グローバルなデザイン企業 HOK とコンクリート3Dプリント技術を専門とする Pikus が共同で、大規模なコンクリート3Dプリント技術を利用したスタジアム用観客席の建設プロジェクトを展開している。

HOKが設計したコンクリート製3Dプリント観客席は、設置場所とは異なる拠点で3Dプリントされ、その第一陣がすでに出荷されている。現場による設置作業は、米国大手ランドスケープ(造園・緑地管理)企業である BrightView Landscapes のユタ拠点 Intermountain Plantings が担当し、現地で施工ダメージを最小限に抑えつつ最終コーティングを行う計画である。Pikus社内ではこの観客席を「スター・ウォーズ・ベンチ」という愛称で呼んでおり、担当デザイナーのHOK所属ベンジャミン・クチンスキーも、3Dプリントによるコンクリート製作のスピードと精度に感銘を受けているという。

コンクリート3Dプリント技術は、構造の最適化や資材の効率的利用を可能にする手法として、建設業界の環境負荷低減に大きく寄与すると期待されている。今回発表されたスタジアム建設プロジェクトは、こうした先進技術が大規模案件に適用される道を開くとともに、持続可能な建築の実現に向けた加速要因として今後の進展が注目される。


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