Bambu Lab、産業レベルのシミュレーション機能を搭載

Bambu Lab、造形前に反りや不具合を防止する産業レベルの物理シミュレーション機能を搭載

デスクトップ型3Dプリンタ市場を席巻する Bambu Lab は、中国のソフトウェア企業 Helio Additive(ヘリオ・アディティブ)と連携し、Bambu Labの最新3Dプリンタ「H2D Pro」をはじめとするHシリーズおよびXシリーズに、Helio Additiveの物理ベース熱解析ソフトウェア「Dragon」を統合した。
この新機能は、同社純正スライサー「Bambu Studio」から直接利用でき、造形前に熱分布や歪みのリスクをシミュレーションし、最適な造形パラメータを自動で設定する。

Dragonソフトウェアを使用した最適化の前後

Helio Additiveの「Dragon」は、産業用途で培われたシミュレーション技術をデスクトップ型FFF/FDM方式3Dプリンターに応用したもので、反りや層間剥離といった失敗を減らし、強度と精度を向上させる。現時点で対応可能な製品は下記の通りで、H/Xシリーズユーザーには月25回までの無料シミュレーションが提供される。

  • 3Dプリンター:Bambu Lab X1CX1EH2D
  • フィラメント:Bambu PLA(ベーシック、ライト、マット、シルク+)、ABS、PC、PETG HF、TPU 95A HF、およびPolymakerの一部製品
  • Gコード要件: モノクロ、単一材料、層ごとのシーケンスのみ

2025年8月26日以降は、月額15ドルの課金で35回のワンクリック最適化が可能になる予定である。

反りを低減した最適化前(左)と最適化後(右)の部品

反りを低減した最適化前(左)と最適化後(右)の部品

Helio AdditiveのCEO、David Hartmann氏は「これまで産業用マシンでしか利用できなかった高度なシミュレーションが、デスクトップでも可能になったことは大きな変化です。実際の事例では、300kg以上の材料と4週間分のエンジニア作業を削減し、不良率を70%低減する効果も報告されています」と述べている。

「Dragon」はコード不要の操作性を備え、初心者から熟練ユーザーまで幅広く活用でき、Bambu Lab製品を所有するユーザーは、Bambu Studioの最新バージョン設定メニューから機能を有効化できる。この機能に関する詳細は、Helio Additive公式サイトから確認可能だ。


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