- 2025-8-14
- 最新情報
- 3DFS, 3DPrinting, 3DPS, 3Dプリンティング, Bambu Lab, Bambu studio, FDM, FFF, テクノロジー
Bambu Lab、造形前に反りや不具合を防止する産業レベルの物理シミュレーション機能を搭載
デスクトップ型3Dプリンタ市場を席巻する Bambu Lab は、中国のソフトウェア企業 Helio Additive(ヘリオ・アディティブ)と連携し、Bambu Labの最新3Dプリンタ「H2D Pro」をはじめとするHシリーズおよびXシリーズに、Helio Additiveの物理ベース熱解析ソフトウェア「Dragon」を統合した。
この新機能は、同社純正スライサー「Bambu Studio」から直接利用でき、造形前に熱分布や歪みのリスクをシミュレーションし、最適な造形パラメータを自動で設定する。
Dragonソフトウェアを使用した最適化の前後
Helio Additiveの「Dragon」は、産業用途で培われたシミュレーション技術をデスクトップ型FFF/FDM方式3Dプリンターに応用したもので、反りや層間剥離といった失敗を減らし、強度と精度を向上させる。現時点で対応可能な製品は下記の通りで、H/Xシリーズユーザーには月25回までの無料シミュレーションが提供される。
- 3Dプリンター:Bambu Lab X1C、X1E、H2D
- フィラメント:Bambu PLA(ベーシック、ライト、マット、シルク+)、ABS、PC、PETG HF、TPU 95A HF、およびPolymakerの一部製品
- Gコード要件: モノクロ、単一材料、層ごとのシーケンスのみ
2025年8月26日以降は、月額15ドルの課金で35回のワンクリック最適化が可能になる予定である。
反りを低減した最適化前(左)と最適化後(右)の部品
反りを低減した最適化前(左)と最適化後(右)の部品
Helio AdditiveのCEO、David Hartmann氏は「これまで産業用マシンでしか利用できなかった高度なシミュレーションが、デスクトップでも可能になったことは大きな変化です。実際の事例では、300kg以上の材料と4週間分のエンジニア作業を削減し、不良率を70%低減する効果も報告されています」と述べている。
「Dragon」はコード不要の操作性を備え、初心者から熟練ユーザーまで幅広く活用でき、Bambu Lab製品を所有するユーザーは、Bambu Studioの最新バージョン設定メニューから機能を有効化できる。この機能に関する詳細は、Helio Additive公式サイトから確認可能だ。
関連記事
- ネットセキュリティを強化した新型3Dプリンター「H2D Pro」
- Bambu Lab H2DでPEEK系材料を出力
- 英陸軍、攻撃ドローン製造に「Bambu Lab」3Dプリンタを導入
- Bambu Lab、ローカル運用型管理ツールを発表
- 次世代3Dプリンター「Bambu Lab H2D」販売開始!
3DP id.arts の最新投稿をお届けするニュースレターへの登録はこちら
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp