Bambu Lab、最先端のモーション制御とAI監視機能を搭載した次世代フラッグシップ3Dプリンター「H2S」を発表
3Dプリンター業界をリードする Bambu Lab は、革新的なフラッグシップモデル「Bambu Lab H2S」を正式発表した。「H2S」は、高精度な造形、大型プリント領域、高温フィラメント対応を兼ね備えた最新世代の3Dプリンターであり、研究開発や小ロット生産、教育機関、デザイン制作といった幅広い用途に応える。
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既存のデュアルノズル仕様の大型機「H2D」シリーズと同等の性能を継承しつつ、シングルノズルを採用することで価格を抑えた新しい大型3Dプリンター「H2S」は、「H2D」をさらに進化させ、ユーザーの要望が多かった「Bigger X1C」を実現したモデルであり、造形体積は340×320×340mm³と、同社「X1C」の約2.2倍へと拡大。大型プロップや筐体、治具、コスプレ用アーマー、RC機体などをより少ない分割で造形でき、強度や仕上がりの一体感が向上する。
性能面では、最大1,000mm/sの高速造形と20,000mm/s²の加速度を実現。軽量化されたシングルノズルヘッドと高流量ホットエンドにより、短時間でも高品質な出力が可能だ。さらに、350℃対応ホットエンドと65℃加熱チャンバーを搭載し、PLAからカーボンファイバー強化ナイロンなどのエンジニアリング樹脂まで幅広い材料に対応。反りや変形を抑えつつ、強度のある実用品を造形できる。
日本での販売価格は現在未定となっているが、米国ではH2S本体価格が1,249ドル(約 18万5千円)、H2S Combo(AMS 2 Pro)が1,499ドル(約22万円)、レーザー搭載フルコンボ版が2,099ドル(約 31万円)となっている。
高精度・高品質の造形性能
「H2S」は、同社が誇る業界初の「Vision Encoder」技術を採用し、50μm以下という髪の毛より細い精度を実現。長期間の使用でも機械的なズレを自動補正し、安定した造形品質を維持する。また、Auto Hole/Contour Compensation機能により、ベアリングやシャフトを組み込む部品でも試行錯誤なく精密な寸法で造形できる。
高温素材への対応と大型造形
350℃対応ホットエンドと65℃加熱チャンバーを搭載し、PLAやPETGはもちろん、ABS、PC、PPAといったエンジニアリングフィラメントにも対応。最大340×320×340mmの造形サイズで、大型部品の一体造形も可能だ。高速動作にも対応しており、最大1,000mm/sのスピードで従来比約30%の時間短縮を実現する。
AI監視と安心の安全設計
「H2S」は、23基のセンサーと3台のカメラを備えたAI監視システムを搭載。フィラメントの絡まりや吐出不良を検知し、造形失敗を未然に防ぐ。さらに、火災リスク検知センサーや緊急停止ボタンを備え、ユーザーと作業環境を常に守る安心設計となっている。
直感的な操作性と静音性
クイックスワップノズルで工具不要の交換が可能。3.2インチのタッチスクリーンによる直感的操作に加え、動作音は50dB以下と静音設計で、教育現場やオフィス環境でも快適に使用できる。
堅牢な構造設計
一体型アルミ合金ボディによる高剛性構造。高速プリント時も精度を損なわず、長期使用にも耐える耐久性を確保。
お薦めのユーザー
- 研究開発部門・エンジニア
精密な寸法管理が求められる治具・部品の試作に最適。 - 製造・設計現場
ABSやPCなど強度素材の大型造形を必要とする小ロット生産に対応。 - 教育機関・研究室
AI監視と安全機能により、学習環境や研究環境でも安心して利用可能。 - クリエイター・デザイナー
滑らかな表面とシャープなディテールにより、造形美を重視する作品づくりに最適。
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