Bambu Lab、新型3Dプリンタ「H2D」を正式発表

Bambu Lab、3Dプリント技術と複合加工を融合した次世代3Dプリンタ「H2D」をリリース

深圳に拠点を置く3Dプリンタメーカー Bambu Lab は、同社の最新モデルであるオールインワン型3Dプリンタ「H2D」シリーズを正式に発表した。「H2D」シリーズは、これまでにない高性能・多機能・高精度を融合させたデスクトップ製造機であり、ものづくりの可能性を広げたいすべてのユーザーにとって、見逃せない製品となっている。

H2Dは、Bambu Lab史上最大の造形サイズ(最大350×320×325mm)を誇り、デュアルノズル方式による高精度な3Dプリントを実現。1,000mm/sのツールヘッド速度と20,000mm/s²の加速度により、従来よりもはるかに高速な造形が可能となっている。また、65°Cの加熱チャンバーと350°Cの高温ノズルにより、カーボンファイバーやガラス繊維強化樹脂などの先進フィラメントにも対応。これまで業務用に限られていた高機能材料を、デスク上で自在に扱えるようになる。

デュアルノズルプリントヘッド内部

Bambu Lab独自のDynaSenseエクストルーダーや永久磁石型サーボモーターを採用することで、トルク・速度・位置の精密制御が可能。加えて、AI支援によるノズルカメラと15基のフィラメント監視センサーを備え、材料詰まりやエラーの早期検出、造形品質の一貫性を実現している。
さらに、渦電流方式を利用した自動ノズルキャリブレーション技術は、デュアルノズル環境での手動調整を不要とし、ユーザーの操作負担を大きく削減。これらのテクノロジーにより、H2Dはプロフェッショナル用途から個人のクリエイターまで、幅広い層にとって3Dプリント技術をより身近かつ実用的なものへと進化させている。

左から10Wレーザー、デュアルノズルヘッド、カッティングモジュール、ペンホルダー

H2Dに搭載されたレーザー加工機能

AMS 2 ProとAMS HTを搭載したH2D Laser Full Combo

さらに注目すべきは、3Dプリント機能にとどまらず、レーザー切断・彫刻、デジタルカッティング、ペン描画機能も統合されている点である。10Wと40Wの2種類のレーザー出力に対応し、木材、革、アクリル、ゴム、金属など多様な素材への加工が可能。さらに、高精度カメラによる自動位置調整技術(Live Spatial Alignment)により、複数のツールを高精度かつシームレスに切り替えることができ、より複雑で自由な製造工程を構築できる。

Bambu Lab H2Dによるレーザー彫刻

また、紙・ビニール・革などへのデジタルカットや、300×255mmのエリアでのペン描画にも対応。素材に合わせたカットマットも付属し、プロフェッショナル用途にも対応。これらの多機能を一つの筐体に集約したH2Dは、3Dプリントの枠を越えた包括的なデジタルファブリケーションツールとして、新たな製造スタイルを提示している。

H2Dによるデジタルカットとペイント

H2Dシリーズは、基本モデルからフル機能搭載モデルまで、用途やニーズに応じて選べる4種類をラインアップ。価格は1,899ドル(約286,000円)から3,499ドル(約527,000円)で、AMS乾燥機能付きモデルやレーザー統合モデルなどがラインアップされている。特に、プロフェッショナル用途を想定した「AMS HT」は、85°Cでの乾燥や高剛性素材対応により、エンジニアリンググレードの3Dプリントにも最適なハイグレードモデルとなっている。
現在、AMS乾燥機能付きモデルやレーザー搭載モデルの先行予約が受付中で、発送は2025年4月末より開始予定。ベーシックモデルは6月に発売される。

H2D シリーズの購入はこちら 

Bambu LabのCEOであるYe Tao博士は「H2Dは、従来の付加機能付き3Dプリンタとは異なる、全く新しいカテゴリーの製品です。多機能性と品質を両立し、あらゆる機能で卓越することを目標にこの製品を開発しました」と語っている。


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