3Dプリント技術で拓く未来、旭化成が共創企業を募集

旭化成、3Dプリント技術を軸に未来の社会を共創する企業を募集開始

旭化成とオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」を運営する eiicon は、2025年7月30日より共創プログラム『Asahi Kasei Value Co-Creation Table 2025』を始動し、3Dプリンターによる製造変革、部品製造の最適化、先端医療の応用をテーマに、共に未来を切り拓く企業の募集を開始した。

『Asahi Kasei Value Co-Creation Table 2025』募集ページ 
https://eiicon.net/about/asahi-kasei2025/

本プログラムは、3Dプリント技術をはじめとする先進的なアプローチを活用し、旭化成とパートナー企業が共に“次世代のサステナブル”を実現することを目的とした共創型プロジェクトである。2022年に開始された本取り組みは、今回で4期目を迎え、これまで多数のイノベーション創出を支援してきた。
旭化成は、事業部門や研究開発部門と連携し、応募企業との共創可能性を多角的に検討。応募段階での事業確度よりも、可能性探索とオープンなディスカッションを重視しており、アイデア段階でも応募が可能だ。加えて、旭化成が保有する技術やネットワークなど多様なアセットを横断的に活用できる点も大きな魅力となっている。
eiiconは企画・設計・運用・PR戦略までを包括的にサポートし、応募企業の取り組みを強力に後押しする。3Dプリント技術の可能性を社会実装へつなげたい企業にとって、実用化に向けた第一歩となる貴重な機会である。

『Asahi Kasei Value Co-Creation Table 2025』3つの募集テーマ

1.「3Dプリンター=試作品」の壁を超える(用途探索)

セルロースナノファイバー(CNF)を用いて実用に耐えうる部品をともに開発する
3Dプリンターは「ものづくりのプロセス全体を変革し、社会のさまざまな課題を解決する」技術として大きな期待とともに注目されていましたが、現在は強度等の問題から試作品製造が主な用途となっています。旭化成の開発した新たな材料でものづくりのプロセス変革を実現するパートナー企業を募集します。

<技術活用の可能性をディスカッションしたい市場・用途イメージ>
CNF+PA(ポリアミド樹脂)
・高い耐熱性、機械物性、外観の良さが必要とされる部品、複雑な構造や精度が必要な造形にも対応可能
CNF+SEBS(水添スチレン系熱可塑性エラストマー)
・高い耐久性(繰り返し圧縮耐性や耐加水分解)を特徴とし、造形物の内部を変えることにより柔らかさの調整が可能 など
上記樹脂やエラストマ―に限らず、CNFの特徴が活かせる材料も幅広く探索します。

<活用できる旭化成のリソース>
・技術メンバーとの共同開発(配合検討、造形条件 など)
・長年蓄積されたポリマーの分析、解析技術 など

<ディスカッションしたいパートナー企業例>
・3Dプリンターを用いることで部品製造の工程短縮や金型レスを実現したい企業
・パーソナライズ製品や少量多品種のカスタム部品作成を実現したい企業
・これまでの試作で3Dプリンターの活用を諦めていた企業 など

 2. より軽く!よりエコに!部品製造の最適化(新規事業モデル)   

トポロジー最適化で素早い最適設計+CO2排出量の見える化
旭化成が蓄積してきたCAE技術を活用し、最適な部品設計や、金属部品からの樹脂への置き換えを行うことで、コストダウン、軽量化、CO2排出量削減を実現します。これまで事業として展開してこなかった旭化成の持つ設計ノウハウをもとに新たな事業展開を図るパートナーを募集します。

<技術活用の可能性をディスカッションしたい市場・用途イメージ>
・既存部品の計算結果から最適形状を特定し、CO2排出削減効果を可視化(※仮定に基づく算定値)
・設計段階で最適化計算を行い、部品製造の工数削減と最適な部品製造を実現 など

<活用できる旭化成のリソース>
・材料メーカーとして培った熱可塑性樹脂に対するノウハウとCAEソフトウェア使用ノウハウ
・射出成形性を考慮した形状最適化に関する知見
・豊富なCAEソフトウェア群と設備群 など

<ディスカッションしたいパートナー企業例>
・製品のCO2削減を目的に部品の軽量化、材料低減、製造エネルギー削減を図りたい企業
・製造拠点を持たずに製品設計・製造を実現したい企業
・射出成形の受託企業でパートナーと組むことで設計段階からの事業展開を図りたい企業 など

3. 先端医療を多くの人に届ける(用途探索)

医療グレードの分離・吸着技術で先端医療の普及・発展を支えたい
医療技術が進歩する一方、先端医療の費用は依然として高く、患者さんの大きな負担となっています。抗体や細胞を活用した医薬品において、製造における分離・精製プロセスの複雑さが高コストの一因です。
旭化成は、医療分野で培った、血液を浄化する技術や知見を応用し、製造工程における分離・精製のより効率的なプロセスの構築可能性を探っています。製薬等の医療分野、また食品や環境など同様の課題を抱える分野において、共に課題を見きわめ、技術の適用可能性について対話いただけるパートナーを募集します。

<技術活用の可能性をディスカッションしたい市場・用途イメージ>
・製造プロセス(医薬品など)における、培養・分離・精製の効率向上、スケールアップ
・新たな治療モダリティへの活用(細胞・再生医療など)における、分離・吸着技術の活用

<活用できる旭化成のリソース>
・医療グレードの中空糸膜、吸着ビーズおよびそれらを組み込んだモジュールの提供
・長年の業界経験に基づく中空糸膜や吸着ビーズに関する技術的知見

<ディスカッションしたいパートナー企業例>
・製薬、バイオ、食品、機能化学品製造プロセスにおいて精製・ろ過プロセスに課題を抱えている企業
・熱エネルギーや廃液を削減し環境対応型プロセスを目指す化学、製薬、食品、素材企業

『Asahi Kasei Value Co-Creation Table 2025』募集ページ 
https://eiicon.net/about/asahi-kasei2025/


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