Apple、新型iPhoneとWatchに3Dプリント技術採用

iPhone AirとApple Watch 11に搭載された3Dプリント部品が示す次世代製造の未来

Appleは、新型「iPhone Air」と「Apple Watch 11」を発表し、チタン部品の製造に3Dプリンターを本格採用した。3Dプリント技術は、強度とデザインを両立しつつ、材料使用を最大半分に削減する革新的な手法であり、Apple 2030のカーボンニュートラル目標に直結する具体的な成果を示した。

Appleは、新型iPhone AirとApple Watch 11で、消費者向け電子機器における3Dプリント技術の実用化をさらに前進させた。今回採用されたチタン製部品は、従来の鍛造では不可能だった薄さと強度を両立しつつ、最大で半分の材料で製造可能で、iPhone AirのUSB-Cポートは33%の材料削減を実現し、極薄デザインを支える重要な要素となっている。

また、3Dプリント技術の採用は環境への配慮も進化させた。iPhone Airは35%のリサイクル素材を使用し、その中には80%再生チタン、バッテリーには100%再生コバルトが含まれる。製造段階でも45%は再生可能エネルギーで賄われ、パッケージは100%リサイクル可能な紙素材を採用。Apple Watch 11でも同様に、ケースに再生チタンやアルミを活用し、バッテリーには100%再生コバルトを採用。3Dプリントによる成形は、従来の製造法よりも原材料消費を半減させている。

これらは、Appleが掲げる「Apple 2030(2030年までに事業全体でカーボンニュートラルを達成する計画)」の具体的な取り組みの一環であり、3Dプリンターを活用することで、資源利用効率を高め、設計自由度を確保しながら環境負荷を最小化するという、新しいものづくりの方向性を示している。


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