ネットセキュリティを強化した新型3Dプリンター「H2D Pro」

ネットワークセキュリティを強化し企業・教育・小規模生産に最適化した新型3Dプリンター「H2D Pro」

中国の3Dプリンターメーカー Bambu Lab は、エンタープライズ対応の最新モデル「H2D Pro」を発表した。350℃ノズルと65℃アクティブチャンバーでPPA-CFやPPSなど高温材料に対応し、デュアルノズルとAMS乾燥で多素材造形を安定させる同製品の価格は$3,799(約56万円)で、「AMS 2 Pro」と「AMS HT」を同梱し、R&D、教育、小規模生産の現場を主要ターゲットとしている。

「H2D Pro」は、有線LAN(100Mbpsフルデュプレックス)とWPA2-Enterprise(EAP-PEAP/EAP-TLS/EAP-TTLS)に対応し、802.1Xによるネットワークアクセス制御をサポート。さらにWi-Fi/Ethernetの物理キルスイッチと、着脱式ネットワークモジュールを備え、社内ポリシーに合わせた運用が可能だ。

造形性能は、現行の「H2D」と同等以上で、350℃ノズルと65℃アクティブチャンバー、スマートな空気循環制御により、PPA-CF、PPS、PPS-CFなどのエンジニアリング材料で強度・寸法精度を両立。デュアルノズルと「AMS 2 Pro」&「AMS HT」の乾燥機能により、多素材・多色造形の安定性を高める。

HRA 90硬度のタングステンカーバイドノズルを標準採用し、摩耗に強く、ガラス繊維・炭素繊維入りフィラメントでの寿命が約50%延長。ヘッド前面に統合された強化クーリングファンは高温時の安定性を高める。さらに、「ビジョンエンコーダー」を標準搭載し、5µm光学計測と専用プレートでビルド全域にわたり50µm級の動作精度を実現する。

環境面では、G3プレフィルタ、H12 HEPA、ココナッツ殻由来活性炭の三段構成で臭気や微粒子を低減し、換気が十分でない空間でも安全性と快適性を高める。

「H2D Pro」は、標準ではレーザー/ブレード切削モジュールを同梱しないが、アップグレードに対応しており、用途に応じてレーザー彫刻・カッティング機能を後から追加することができる。

ソフトウェア面では、Bambu Labが企業向けにワークフロー連携やプリンターフリート管理ツールの共同開発を支援する「Enterprise Integration Support」を提供する。加えて、ローカルネットワークで複数台をクラウド不要で統合管理できる「Bambu Farm Manager」が提供中で、H2D対応は2025年Q4予定と案内されている。


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