3Dプリント技術で防音壁を実用化

日揮ホールディングス、建設用3Dプリンターで製造した防音壁を国内で初採用

国内外のプラント建設を手がける日本有数のエンジニアリンググループである日揮ホールディングスは、建設用3Dプリンターを活用した防音壁を国内建設プロジェクトにて設置したことを発表した。

本取り組みは、グループ会社である日揮グローバルが製造を担い、日揮が新潟県柏崎市で遂行するブルー水素・アンモニア製造実証試験地上設備の建設現場にて実施されたもので、防音壁は3.0mの壁を3スパン分、合計9.0mにわたって構築されている。
使用された建設用3Dプリンターは、日揮グローバルが福島県に所有するCOBOD製のガントリー型装置で、2週間の造形期間中に33個の部材を分割出力し、一般的なプレキャスト部材と同様の手順で3日間で設置が完了した。

意匠には周辺環境に配慮した波型形状を採用し、敷地に隣接する川や海をモチーフにした滑らかな曲線が下部から上部へと直線に変化するユニークなデザインを実現。3Dプリンターならではの複雑な曲面造形と、現場状況に対応した機能性を兼ね備えている。また、設計には独自開発の自動生成プログラムが活用され、効率的なデザイン検討が行われた。

日揮グループは「ITグランドプラン2030」に基づき、3Dプリント技術や建設自動化の導入による建設工法の最適化を進めており、過去には国内バイオマス発電設備や中東地域での建設プロジェクトにも3Dプリンターを活用している。


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