食品ロス削減へ!生ゴミ再生3Dプリンタ登場

AIと3Dプリント技術で食品ゴミを再資源化する家庭向け新デバイス「FOODres.AI」

MITの卒業生によって開発された3Dプリンター「FOODres.AI」は、AI(人工知能)と3Dプリント技術を融合した革新的な家庭用3Dプリンターで、日々の調理で出る野菜の皮や果物の芯といったキッチン廃材を、そのまま再利用可能なバイオプラスチックペーストへと変換し、コースターや小物入れ、装飾品などへ3Dプリントすることができる。食品廃棄物をそのまま資源に変えるこの装置は、持続可能な暮らしを支える次世代ガジェットとして注目されている。

「FOODres.AI」に搭載された3軸押出システムと自動素材処理モジュールは、加熱・撹拌を行いながら食品廃棄物をプリント素材へと加工。さらに、専用スマートフォンアプリと連携することで、カメラで廃材を認識し、それに応じた“プリントレシピ”や形状テンプレートを自動提案する仕組みも備えている。ユーザーはテンプレートを選ぶか、オリジナルの3Dデータをアップロードすることで、直感的な操作だけで3Dプリントを始められる。

このプロジェクトは、MITの「IDEAS」社会革新プログラムを通じてスタートし、2025年にはiFデザイン賞、2024–2025年にはA’デザイン賞のプラチナ賞を受賞するなど、国際的にも高く評価されている。米国において家庭から出る有機ゴミの最大50%が食品廃棄物とされており、「FOODres.AI」はその課題に対する新しいソリューションとして位置付けられている。

本機は自宅や学校、小規模な工房にも設置可能なコンパクトサイズで、環境への配慮と使いやすさを両立。3Dプリンターと再資源化の融合は、単なるエコ活動を超えて「自分で資源を再生する」という体験を提供し、ユーザーの行動変容も促そうとしている。


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