3Dプリントでトラック用座席を革新

再生素材と3Dプリント技術で実現。快適性と環境性能を両立する未来型トラックシート

ドイツのトラックシートメーカー ISRINGHAUSEN とプラスチック技術企業 Oechsler は、3Dプリント技術を用いた次世代型トラック用シート「ISRI Horizon TOMORROW」を発表した。このシートは、環境への配慮と技術革新を両立させた持続可能なプロダクトである。

「ISRI Horizon TOMORROW」の構造材には従来の鉄鋼ではなく、CO₂排出を抑えたCO₂削減スチールを採用しており、側面パネルや操作部は再生プラスチックや植物由来のバイオプラスチックで構成されている。これらは見た目の斬新さだけでなく、廃材やリサイクル素材の再活用によって循環型経済に貢献している。また、クッション部分にはOECHSLERが開発した3Dプリント製の熱可塑性ポリウレタン(TPU)素材を使用している。HPの3Dプリントシステムを用いて成形されたクッションは、部分毎に硬さを調整できるため、長時間運転でも快適な座り心地を実現。さらにこの素材は完全にリサイクル可能で、軽量化にも寄与している。

座面カバーやパッド類には、単一素材の再生ポリエステルやポリアミドが使われており、廃棄時のリサイクル処理も容易だ。仕上げとして取り付けられる蛇腹部分(ベローズ)には軽量なモノマテリアルを採用し、従来のPVC製より約50%軽く、デザインカスタマイズも可能となっている。
これらの革新的な素材選定と3Dプリント技術の活用により、同製品は従来型トラック座席と比較してCO₂排出量を51%削減しており、この成果は、商用車業界における環境配慮設計の大きな進展を示している。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けするニュースレターへの登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る