3Dプリントで軍需品を現地生産へ

英国の防衛企業Babcock、3Dプリンタ活用で軍用部品を現地製造へ

英国の大手防衛企業 Babcock は、多国籍防衛テクノロジー企業 QinetiQ と連携し、ウクライナ軍が3Dプリンターを使って軍用部品を現地生産できるよう支援する契約を英国防省から受注した。同社はQinetiQとの協力により、古い部品の再現(リバースエンジニアリング)や軍事装備のデジタル設計図(CADファイル)化を通じて、戦場で必要な装備を迅速に供給できる体制を構築する。

従来の補給体制では、破損した部品の修理や交換には部品の在庫管理と輸送が必要だった。しかし3Dプリント技術を活用すると、設計データさえあれば現地で即座に製造できるため、補給の迅速化とコスト削減が期待できる。これは、3Dプリント技術を活用して軍需部品を前線で素早く再生産できるようにする取り組みであり、兵站や補給体制に新たな可能性をもたらしている。

Babcockの陸上部門CEOであるトム・ニューマン氏は「現地で本当に必要な時に、必要な部品を再現できる能力を提供することが目標です」と語り、今回の取り組みを3Dプリント分野における自社の技術力強化の一環として位置づけている。また、QinetiQの科学技術・兵器部門マネージングディレクターであるアラン・ハート氏も「素材評価や品質保証における当社の専門知識が、前線支援に活かされることを誇りに思います」と述べており、英防衛業界が一丸となってウクライナ支援を進めている姿勢がうかがえる。


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