- 2025-4-7
- 最新情報
- 3DPrinting, 3Dプリンティング
世界の3Dプリント市場、2024年は2.4兆円で回復の兆し、2033年までに8.7兆円規模に成長へ
3Dプリンティング業界を専門とする市場調査 Additive Manufacturing Research(AM Research)による最新のレポート「Q4 2024 3DP/AM Market Data and Forecast」によれば、2024年通年の3Dプリント技術市場は159億ドル(約2兆4,000億円)に達した。年初は経済の不確実性や投資控えが影響したものの、第4四半期の市場規模は36.8億ドル(約5,520億円)で、第3四半期から5.5%の成長を記録。前半の低調をやや補う形で、年末にかけての回復が見られた。
分野別では、金属3Dプリントが年間約55.8億ドル(約8,370億円)、ポリマー3Dプリントが78億ドル(約1兆1,700億円)と最大のカテゴリを維持した。特筆すべきは、初めて素材分野の売上がハードウェア分野を上回ったことである。これは、試作品から実際の製品製造への活用が広がっている証であり、3Dプリント技術の産業化・商用化の進展を示している。
一方で、ハードウェアの導入数減少や素材価格への圧力により、成長にはやや抑制的な要因も見られ、特に金属系素材では価格競争が激しくなっている。
一方、3Dプリントサービス分野は引き続き安定成長を見せており、業界全体における下支えとなっている。特に専門性の高いサービス企業の台頭が顕著で、従来の総合型サービス企業は競争の激化に直面している。
AM Researchの副社長であるスコット・ダンハム氏は「2024年は厳しいながらも健全な一年だった」と述べ、「今後は3Dプリント生産設備のコスト削減と、顧客ニーズへの柔軟な対応が鍵となる」と指摘している。
AM Researchの長期予測では、3Dプリント市場は2033年までに578億ドル(約8兆6,700億円)に達すると見込まれている。短期的な浮き沈みはあるものの、技術革新・製造業への導入拡大・ビジネスモデルの進化が成長を支えている。
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